「チベット自治区のラサ空港に到着直後に行った遊園地で『ドカベン』の山田太郎オブジェを発見。なんでやねん?」
チベットの遊園地になぜか人気野球漫画「ドカベン」のキャラクター、山田太郎のオブジェがあったという報告がSNS上で大きな注目を集めている。この報告は愛知県在住の技術職で、混沌とした中国の遊園地事情を紹介する「中国遊園地大図鑑」(パブリブ社)などの著書を持つ関上武司さん(@SoftlyX)によるもの。
「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」なら中国でも人気を博しているとたびたび報道されているが「ドカベン」の中国人気はほとんど未知数。関上さんの投稿に対し、SNSユーザー達からは
「このやーまだ、公式の品だったはず。
メーカー忘れたけど、模型誌で紹介されてました。」
「元はどこに有ったのか気になります
探偵ナイトスクープ級のネタかもしれませんね」
「これは完結したと思ったドカベンが、ドカベン中国編、ドカベン三国志などに続く伏線!」
「潰れたり要らなくなった遊園地のアトラクションが海外に販売されるとかはよくあるので一緒に売られてラサへ行ったのかしら。」
など数々のコメントが寄せられている。
関上さんにお話を聞いた。
中将タカノリ(以下「中将」):チベットの遊園地で山田太郎オブジェをご覧になった際のご感想をお聞かせください。
関上:中国は野球のプロ野球球団があるものの、野球そのものは盛んではないスポーツなので非常に驚きました。オブジェそのものは正規品と思われますが、どのような経緯でチベットの遊園地にあるのか謎です。
中将:どんな遊園地にあったのでしょうか?
関上:撮影場所は中華人民共和国チベット自治区ラサ市にある徳吉羅布児童楽園という遊園地です。
2017年のゴールデンウィークに撮影したのですが、来園者はほとんどいない状態でした。おそらく、チベットの観光ツアー客の大半は現地の遊園地に興味がないものと判断しました。
中将:チベットでドカベンを集客の目玉にするのは厳しいでしょうね…。海外の遊園地ではよくこのような感じで脈絡なく日本のキャラクターグッズが配置されているのでしょうか?
関上:私は「中国遊園地大図鑑」シリーズ(パブリブ社)の著者として主に中国の遊園地を撮影しているのですが、海外での日本産コンテンツのキャラクター人気には驚かされます。日本の遊園地ではアメリカのキャラ以外は基本的に海外のキャラは目撃しないですよね?
中将:これまでのSNSの反響へのご感想をお聞かせください。
関上:私のツイートは基本的にこのようにバズることはないので、著作の宣伝になれば嬉しいです。
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関上さんがこの山田太郎のオブジェを発見したのは5年前。いずれ「中国遊園地大図鑑」シリーズに収録される予定ということだが、コロナ禍を経て山田太郎が現在どのような様子で設置されているのか気にかかるところだ。
関上武司さんプロフィール
愛知県在住の技術職で著述家。
これまでパブリブ社から、混沌とした中国の遊園地事情を紹介する「中国遊園地大図鑑」シリーズを3冊刊行。2021年12月には中国の抗日博物館事情を紹介する「中国抗日博物館大図鑑」を上梓している。
Twitterアカウント:https://twitter.com/SoftlyX
「中国抗日博物館大図鑑」紹介ブログ:https://publibjp.com/20211213