よろず~ミステリークイズ 「夜の絵画泥棒」証言の矛盾がカギに #22

白峰 良介 白峰 良介

 時価数千万円の、高価な絵画が盗まれるという事件が発生した。犯人は、美術商である竹越彩子の自宅に忍び込み、彼女を襲って気絶させ、絵を盗んでいったのだという。

「数千万円の絵を自宅に飾っていたのか?」現場についた加茂警部が聞くと、根木刑事が首を振った。
「画廊の改装で、一時的に自宅に持ち帰っていたそうです。そこを犯人が狙ったのでしょうね」
「まずは被害者の話を聞いてみるか」
竹越彩子の証言
「夜の0時過ぎでした。私は二階の寝室にいましたが、階下で物音がしたんです。降りて行き、音がした部屋に行きました。部屋に入り照明をつけると、窓のカーテンが開いていたんです。不審に思い、窓ガラスを見ながら窓へ近づきました。すると突然、背後から襲われたんです。気配も何も感じず、本当に驚きました。太い腕が首に巻きつき、頭を殴られ、気絶しました…」(図参照
 彼女はしばらくして気がつき、絵が盗まれたのを確認し、110番通報したのだという。

 その後の捜査で、犯人らしき二人の人物が浮かび上がった。二人とも、絵が竹越彩子の家にあるのを知っていたのだ。
竹越光一の証言
「彩子の兄で、仕事のパートナーなので、絵のことは知ってました。でも妹を襲ったりしませんよ。私は華奢な体つきで、腕も全然太くないですしね。借金があるのは確かですが、それで疑われても…」
浅川康明の証言
「彩子さんの友人で、絵を運ぶのを手伝いました。絵を部屋まで運び、日光が当たらないようカーテンを閉めたのを覚えてます。自分で所有したいぐらい好きな絵だったので、盗まれてショックです」
 2人の話を聞き終えた加茂警部は、もう一度、現場の見取り図を見てみた。
「犯人は、この部屋のどこかに潜んでいたはずだが…おや、待てよ。そうか、犯人がわかったぞ!」
 さて、警部の推理する犯人は?

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