明智光秀ゆかりの地である京都・福知山市が、22日から「光秀そっくりさん」を募集している。審査で選ばれた1人は、同市が作成するポスターや新聞広告に出演が決定しており、あまりにも独特なシティープロモーションにネット上では大きな話題となった。
本能寺の変による”裏切り者”のイメージが強い光秀だが、同市では現在に至るまでの発展の基礎を築いた良君として慕われている。そのため、応募にあたり「上司を裏切った経験」や「三日天下」などのエピソードは不要。企画担当者の宇都宮萌氏は、よろず~ニュースの取材に対応し、「顔のそっくり度ももちろんなのですが、福知山市と光秀に対する思いを聞かせてほしいと思っています」と話した。
応募条件は、性別・年齢不問。肖像画だけでなく、ドラマの俳優やゲームのキャラクターなどおのおのが浮かべる”光秀像”に似ていると思えば応募可能だ。衣装を用意してコスプレする必要もないという。
今回の企画は、今年2月から始まった「光秀マインド」の一環。光秀のまちづくりへの挑戦心をならって、同市で挑戦する人にスポットライトを当てるプロジェクトだ。
告知ツイートの「【急募】明智光秀に似ている人」は、2800リツイート(27日現在)を超える大反響。拡散と応募では、ハードルの違いはあるにも関わらず、すでに3人の応募者が集まっている。宇都宮氏は「まず応募すること自体が『光秀マインド』というか、挑戦心の表れなので、素晴らしいなと思いました。みなさんも気負わず、どんどん応募していただければ」と声を弾ませた。応募者全員には参加賞として「光秀マインド認定証」や光秀グッズが贈られる。
肖像画ではどうしても「昔の人物」というイメージが拭い切れない。光秀により強い親近感を抱いてほしいため、新ポスターにそっくりさんを採用することを考えたという。「令和の明智光秀として、過去と現在をつなぐ架け橋となってくれれば」と期待を寄せた。応募期間は来月22日までで、審査結果は、来年1月上旬に応募者全員に連絡され、ポスターは3月に発表予定となっている。