橋下徹氏、れいわ・山本太郎代表に「詐欺師的な主張」と指摘 税金などを巡り反論の応酬

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
党首討論会でメッセージを書いたボードを掲げるれいわ新選組の山本太郎代表(代表撮影)=10月18日撮影、東京・内幸町の日本記者クラブ
党首討論会でメッセージを書いたボードを掲げるれいわ新選組の山本太郎代表(代表撮影)=10月18日撮影、東京・内幸町の日本記者クラブ

 元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(52)が31日、フジ系衆院選開票特別番組「Live選挙サンデー」に生出演し、れいわ新選組・山本太郎代表(46)に「詐欺師的な主張」と迫る一幕があった。

 消費税と所得税に関して、橋下氏は「1986年からいまに至るまで年収300万、400万の方々の税率を下げる改革をやってきたわけです。山本さんは、消費税をゼロにすると300万、400万の方々には大増税になりますよ、とハッキリ言わなきゃいけないのに、高所得者の税率を上げろ、と言っておきながら、低所得者、中所得者の方々の税率が上がるとは言わずに、消費税ゼロだゼロだと言うのは、詐欺師的な主張ですよ」と問い掛けた。

 山本代表は「全くあたらないと思います。25年間、需要が失われてきたこの国の状況をしっかり把握しなければ…」と反論したところで、橋下氏は「中所得者の税金が上がるかどうかだけ言ってくださいよ」とさえぎり、山本代表は「ちょっと待ってくださいよ」と不穏な雰囲気に。

 山本代表が「社会にお金がまわっていない状態で所得税を上げるなんてできるわけないじゃないですか。25年需要が失われているんだから。まずは底上げをしていきながら皆の年収を上げていかないと。年収300万未満の方をなくしていくという、当たり前の経済成長をしてからの話ですよね」と応じた。

 橋下氏はれいわが反対するインボイス制度にテーマを変え「インボイスは廃止だ、と。インボイスが導入されると、中小、零細企業の人が消費税を奪われます、と言うけれど、事業者が預かっている消費税というのは、我々の税金なわけです。いま実質1000万の方々は免税、となっていますけれど、よく考えたら消費者、サラリーマンの方は源泉徴収で一銭たりとも税金をもらすことは許されない、サラリーマンの方々が事業者に預けている消費税をインボイス制度で納税するのは当たり前じゃないですか。税金の不公正を正すのが政治の役割でしょう。預かっている税金をある意味ポケットに入れてもいいよ、なんていうことを、インボイス廃止だと言うことは、多くのサラリーマンを、納税をしている人たちを馬鹿にしている話だと思いますよ」と投げかけた。

 山本代表は「間違った誘導はやめていただきたいんですよ、橋下さん。年の売り上げが1000万円未満の小規模事業者ですよ、零細企業ですよ。フリーランスの人々ですよ、一人親方の人ですよ。要は500万事業者の方々が自分たちの生活を圧迫しながら人生を生きている中で、そこに消費税まで乗せたらどうなりますか…」と答えたところ、橋下氏は「何を言っているんですか。その人たちが持っている消費税というのは、消費者から預かっている消費税なんですから。こんなのは納税するのが当たり前じゃないですか。消費者から預かっている消費税ですよ。もうちょっと消費税のことを勉強して言ってくださいよ」と言い寄った。

 山本代表は「橋下さんこそインボイスのことを勉強してくださいよ。1000万未満の方々に消費税を乗せたら、価格に消費税を乗せられない人もいっぱいいますよ、小規模の事業者たちは。消費税分を乗せられない事業者はいっぱいいますよ」と反論。橋下氏は「免税事業のことを間違っています。免税事業者は本来なら消費者から税金を預かっちゃいけないのに、免税事業者から税金を預かっているところに益税という問題があるから、今回正そうとしてるわけじゃないですか」と持論を述べた。

 山本代表が「ちょっと待ってください。その前に価格設定の段階で値段を上げられないでしょう」と反論したところで、橋下氏とともに出演していた社会学者の古市憲寿氏が新型コロナワクチンについての質問を山本代表に投げかけ、橋下氏と山本代表の問答は打ち切られた。間もなく山本代表の予定時間が終了し、消化不良ともいえる格好で出演を終えた。

 橋下氏は「消費税の話が細かすぎましたね」と感想を述べ、古市氏は「党首討論みたいになっていて、全然コメンテーターの役割を…」と、たしなめていた。

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