小学館「ビッグコミック」21号が25日に発売され、9月24日に膵臓がんのため、84歳で死去した漫画家さいとう・たかをさんを追悼する特集が組まれた。
同誌で連載中の「ゴルゴ13」の元担当編集者で、現在は漫画原作者、小説家、脚本家として活躍する長崎尚志氏へのインタビュー記事や、仲間たちとのオフショット、秋本治氏、黒鉄ヒロシ氏、ちばてつや氏、藤子不二雄A氏、武論尊氏・池上遼一氏、やまさき十三氏・北見けんいち氏からのメッセージ入り色紙が掲載された。
改めてさいとう氏の功績を振り返るとともに、さいとう氏自身が脚本を手がけ「ゴルゴ13」を代表する傑作のひとつと評価される「海へ向かうエバ」を再録。表紙は金子ナンペイ氏によるさいとう氏の肖像画となっている。
「ゴルゴ13」は1968年11月に「ビッグコミック」で連載が開始され、今年7月5日には単行本201巻を発売し、「最も発行巻数多い単一マンガシリーズ」でギネス世界記録に認定された。さいとう氏は同作以外にも数多くの劇画作品を執筆しつつ、ハイクオリティーの作品を安定的に読者に届けるために分業による制作体制を確立。これが氏の遺志である「自分抜きでも『ゴルゴ13』は続いていってほしい」の実現へとつながり、次号「ビッグコミック」22号からは新作を掲載する。