作曲家のすぎやまこういち(本名・椙山浩一)さんが9月30日、敗血症性ショックのため90歳で亡くなったことが7日、分かった。大人気ゲームのドラゴンクエストシリーズなど、数々のゲーム音楽に加え、人気歌謡曲やアニメ主題歌を作曲した。葬儀、告別式は親族、近親者のみで執り行われた。後日お別れの会を開催する。
ドラゴンクエストの公式HPに訃報が掲載され「故人は『ドラゴンクエスト』シリーズの500曲以上に及ぶ楽曲のすべてをおひとりで作曲されており制作中の『ドラゴンクエストⅫ 選ばれし運命の炎』の作曲が最後のお仕事になりました」と記し「生前の功績に対する心からの敬意と感謝とともに、謹んで哀悼の意を表します」と述べられた。
公式HPでは、同ゲームのデザイナー堀井雄二氏が「これからもドラクエは、先生の音楽とともにあります。ユーザーの皆さんの心の中に先生は生き続けるはずです」と追悼談話を寄せた。キャラクターデザインを担当した漫画家の鳥山明氏は「いい意味で、永遠の命を持つ魔法使いのように思っていました」などと印象を述べ「長くご一緒に仕事をさせていただいて本当に光栄でした」と悼んだ。
すぎやま氏は東大卒業後、文化放送を経てフジテレビに入社。ディレクターとして音楽番組などに携わり独立した。ヴィレッジ・シンガーズの「亜麻色の髪の乙女」、ザ・ピーナッツの「恋のフーガ」、ザ・タイガース「花の首飾り」などの歌謡曲、「伝説巨神イデオン」「科学忍者隊ガッチャマン」「サイボーグ009」のアニメ主題歌、CMや中山競馬場の発走ファンファーレなどを作曲した。