ある男性が、シンガーソングライターのR.ケリーから過去に性的虐待を受けたと訴えている。現在、R.ケリーは児童への性的搾取、誘拐、強制労働、違法の性的行為を目的に女性を州間を移動させたり国外に連れ出すことを規制するマン法の違反などでニューヨーク市で裁判中。虐待されたとして複数の女性が訴えていたが、8月30日に初めて男性が“犠牲者”として声を上げた。
その男性ルイスさん(仮名)は2007年当時ミュージシャン志望の高校生で、R.ケリーからキャリアを応援するとしてシカゴにある自宅に呼び出されたという。ルイスさんが裁判官に明かしたところでは、R.ケリーから音楽のために何をする準備があるかと質問された際、「あなたのかばん持ちになったり、あなたが必要なことは何だってするつもりだ」と答えたところ、R.ケリーは「それだけじゃないぞ」と続け、男性とのセックスについて妄想したことがあるかと尋ねた後、ひざまずき性的行為をしてきたそうだ。
ルイスさんは「彼は『お前と俺だけの秘密だ』と言いました」と当時を振り返ったほか、R.ケリーが3回指を鳴らすと、ボクシングリングに隠れていた裸の女性が登場、2人に性的行為をしたこともあったと告白している。その後も、ルイスさんは音楽に関するサポートを受けるためR.ケリーの自宅に通い続けた。虐待の様子は、iPadとビデオカメラなどに記録されているという。
また、複数の原告女性らと同じく、ルイスさんもR.ケリーから「ダディ」と呼べと言われていたそうで、「私たちの関係が深まるにつれて、お前は兄弟だと彼は行ってきました。私は彼の弟のようなものだったのです」と続けた。2010年代後半にR.ケリーの自宅前で再会したのが最後だったが、R.ケリーと同性愛関係にあることを否定する手紙を書くよう依頼されたそうで、「ノートパッドを渡され手紙を書くよう頼まれました。1語1句、何を書くかを指図されました」と明かしている。