フジテレビは28日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止とした5月の定例社長会見に寄せられた、ラジオ・テレビ記者会からの質問に書面で回答。一部で報じられた同局女子アナウンサーのステルスマーケティング疑惑について、「社員就業規則に抵触する行為が認められました」とした。
同局の回答によると、外部の弁護士も入れた詳細なヒアリング調査を実施した結果、就業規則に抵触する行為が発覚。「対価性があるのではと疑われるような行為」について、「放送人としての自覚が問われる行動であり、関係者に厳正に対応しました」と明らかにした。
同局女子アナの〝ステマ疑惑〟に関しては、4月15日発売の週刊誌「週刊文春」が報道。女性アナウンサー数人が、特定の美容室とその系列店でカットやパーマなどの施術を無料で受け、その見返りに自身のSNSに写真を投稿するなどして宣伝行為を行っていると指摘されていた。
フジテレビは4月30日、報道各社からの質問に対し、書面で「弁護士等の専門家に確認した上で、いわゆるステルスマーケティングにはあたらないと考えております」と見解を表明していた。今回もステマであるという認識は示さなかったが、「指導が行き届いていなかったことなどに対して、社としての責任を痛感しております。今後も社員に対しては、放送に携わる者として自律的行動をとるよう指導を徹底してまいります」と今後の対応について説明した。