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大河ドラマ「豊臣兄弟!」 秀長の改称はいつ?「羽柴兄弟」 はすぐに誕生したわけではなかった!? 識者語る

濱田 浩一郎 濱田 浩一郎
 仲野太賀
 仲野太賀

 大河ドラマ「豊臣兄弟!」第18回は「羽柴兄弟!」。秀吉が「木下」の苗字から「羽柴」に改称する様が描かれていました。秀吉は天正元年(1573年)7月までに羽柴へと苗字を改めたとされます。「羽柴藤吉郎秀吉」の誕生です。

 秀吉の家臣として著名な竹中半兵衛重治の息子に重門がいますが、その重門の著作に『豊鑑』(秀吉の伝記)があります。それによると、秀吉は信長の信任厚い「柴田修理亮勝家」と「丹羽越前守長秀」から苗字を一字貰い「羽柴」に改称したとあります。「豊臣兄弟!」の今回の題名は「羽柴兄弟!」とありますので、秀吉の羽柴改称に伴い、その弟の小一郎(秀長)もすぐに「羽柴」の苗字となったように思われますが、そうではありません。小一郎は暫く「木下」の苗字のままなのです。

 例えば『信長公記』(信長の家臣・太田牛一が著した信長の一代記)の天正2年(1574年)の箇所にも小一郎は「木下小一郎」と記述されています。しかし、そんな小一郎も天正3年(1575年)には「羽柴」の苗字を名乗っていることが確認できます。文書に「羽小一郎長秀(秀長)」と記していますが、この「羽」というのは「羽柴」の苗字を略したものです。小一郎は秀吉から「羽柴」の苗字を与えられたと考えられます。

 小一郎は兄・秀吉の苗字を名乗ることにより、今後、秀吉を支える一門衆として活躍していくことになります(それまで小一郎は信長の直臣だったと考えられます。よって羽柴改称も信長の許可が必要だったと思われます)。真の「羽柴兄弟」の誕生は天正3年(1575年)と考えられるのです。

(主要参考文献一覧)
・柴裕之編著『豊臣秀長』(戎光祥出版、2024年)
・黒田基樹『羽柴秀長の生涯』(平凡社、2025年)
・柴裕之『秀吉と秀長「豊臣兄弟」の天下統一』(NHK出版、2025年)
・濱田浩一郎『秀吉と秀長 天下統一の軌跡』(内外出版社、2025年)

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