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田代まさし主催の公演が盛況 往年の自作曲も披露 サポートの長男が感謝「ついに父親ここまで来ました」

北村 泰介 北村 泰介
シャネルズ結成時からのメンバーらで結成したバンド「マーシー・ウィズ・スターズ」でボーカルを務める田代まさし(中央)=川崎市のクラブチッタ
シャネルズ結成時からのメンバーらで結成したバンド「マーシー・ウィズ・スターズ」でボーカルを務める田代まさし(中央)=川崎市のクラブチッタ

 「シャネルズ」「ラッツ&スター」の元メンバーで歌手の田代まさし(69)が4月30日、川崎市の大型ライブハウス「クラブチッタ」で自身が企画した音楽イベント「Masashi Tashiro Presents Doo―Wop Carnival Ⅲ & Soul Review Show」を開催した。長男のミュージシャン・田代タツヤ(43)がDJとしてサポートし、超満員札止めとなった会場では自身も含む9組のバンド、アーティストによる5時間以上に及ぶライブを繰り広げた。(文中敬称略)

 同公演は、田代の原点となった米国発の音楽「ドゥー・ワップ」にオマージュを捧げた企画で今回が3回目。初回は東京・高円寺、2回目は新宿のライブハウスで行われ、今回は会場の規模を拡大しながらも、前売り券は早々に完売し、約1000人の観客で立ち見も出る盛況となった。

 「バブルガム・ブラザーズ」のブラザー・コーンをはじめ、ドゥー・ワップに限らず、ブラック・ミュージックを幅広く体現する出演者が一堂に会し、田代も随所で参加した。

 米国でブーツィー・コリンズら一流ミュージジャンと共演している女性トークボックス奏者・ウッディファンクの演奏中には、フィフス・ディメンションの「レット・ザ・サンシャイン・イン」をファンク調にアレンジした曲に乗って田代がジェームズ・ブラウンになりきった。だが、「JBのマントショー」を展開すると見せかけて、マントではなくランドセルを肩にかけられるというコントで笑いを誘った。

 自身は「シャネルズ」結成当時からのメンバーである新保清孝(ドラムス、ボーカル)、高橋進(ベース)、須川泰男(ギター)らで結成したバンド「Marcy with &Stars(マーシー・ウィズ・スターズ)」で中盤に登場。2年前の誕生日会で再会した新保、須川、高橋と即興でシャネルズの大ヒット曲「ランナウェイ」を歌ったことを機に、昨年から活動を始めたというバンドのメンバーは現在7人に。田代は「シャネルズと同じ10人に増やしたい」と意欲を示した。

 新保がボーカルの「夢見る16歳」、ゲストの歌手・コニーがバンド「ザ・ヴィーナス」時代のヒット曲「キッスは目にして」などを披露し、田代は軽快なステップとコーラスで場を盛り上げた。自身はシャネルズ時代にリードボーカルを担当した「ペパーミント・ツイスト」や「グッドナイト・スイートハート」を熱唱。アンコールは「ランナウェイ」を新保のボーカルで締めた。約45分間のステージでブランクを感じさせず、健在ぶりをアピールした。

 その父の姿を会場後方のDJブースから田代タツヤが見守っていた。シャネルズがラッツ&スターに改名し、最初のシングル「め組のひと」が大ヒットした1983年生まれ。ロックンロールバンド「Magic, Drums & Love」のベーシストとして活動する一方、覚醒剤取締法違反などで逮捕・収監を繰り返した父を家族として見守る。共に「依存症シンポジウム」に参加してトークショーを行うなど、復帰を模索する父に寄り添っている。

 司会者から紹介されたタツヤは、マイクを手に「みなさん本当にありがとうございます。ついに、父親、ここまで来ました。すごいですよ、こんな大観衆で」と感謝し、「次の景色も見られるように、今一度、父親の背中を押してあげてください。ご支援、お願いします」と呼び掛けた。“過去のこと”がネタにされることにも「慣れてるんで」と笑顔で返した。

 最後に登場したのは沖縄・宮古島を拠点に結成17年となるシャネルズ公認のコピーバンド「ザ・ワンダラーズ」。田代はセンターマイクで参加し、メンバーと軽妙なやりとりを繰り広げながら、自身が作詞した「渚のスーベニール」なども披露。田代は「久々にシャネルズやって手袋をしたんだけど、緊張しちゃって、右と左を逆にしちゃった」と打ち明け、会場の笑いに包まれながら感慨に浸った。

 フィナーレは出演者全員で「め組のひと」を歌い上げた。親交のある「シブがき隊」の布川敏和も飛び入り参加し、同曲の最後の決めフレーズ「めっ!」に、田代が「クスリ、だめっ!」とかぶせ、長丁場のライブを締めくくった。田代は「皆さんのおかげです。また、気に入ったメンバーを集めますので、また見に来てください」と本格的な活動に向けて手応えをつかんでいた。

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