「朝から涙が出た」
ラジオ体操の場で女の子から受け取った一通の手紙が、SNSで話題を呼んでいる。
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地域のラジオ体操の集まりに通っていた投稿者は、ある朝、「中学生になるのでラジオ体操には行けなくなります。長い間ありがとうございました」と書かれた一通の手紙と小袋を手渡された。差し出したのは、これまで同じラジオ体操に通っていたひとりの女の子。
名前も知らない関係ながら、約3年にわたって顔を合わせてきたという2人。投稿者の小西なつきさんに、当時の詳しい状況や想いを聞いた。
ーー当時の状況を詳しく教えてください。
小西:彼女のことは3年ほど前から見かけていました。毎朝、おじいちゃんのそばで隠れているような控えめな女の子。私自身、生活リズムが変わってしばらく参加できていなかったのですが、久しぶりに足を運んだ日が、たまたま彼女にとっても最後のラジオ体操の日だったんです。その時に、はにかみながら「これ、ラジオ体操に参加してくれた方に」と渡してくれたのがあのお手紙でした。3年間、陰ながら成長を見守ってきた親戚のような気持ちもあり、彼女の自立した姿に胸が熱くなりました。子どもの成長は何よりも嬉しいギフトですね。
ーーその子とはどういった距離感だったのでしょうか?
小西:お互いの名前も知らない、あの日が最初で最後の会話という距離感でした。いつも控えめな姿が印象的で、正直なところ「元気に学校に行けているかな?」と心の中で心配していた時期もありました。でも、あの日手渡してくれた手紙と真っ直ぐな言葉に、彼女なりの確かな歩みを感じて。会話はなくても、子どもの内なる力や心の交流を教えてもらった、かけがえのない出会いでした。
ーー小袋には、何か入っていたのでしょうか?
小西:ハワイアンズの袋の中には、おせんべいとチョコレートが入っていました。「福島」の文字を見て、旅行に行ったのかな、親戚の家があるのかな……と想像が膨らみましたね。どんな気持ちでこのお土産を選んでくれたのだろう。そう思うだけで、いただいたお菓子以上の真心を受け取ったような、とても幸せな気持ちになりました。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
小西:正直、これほど多くの方に届くとは思っておらず驚いています。でも、コメントをくださった皆さんも、まるで自分のことのように彼女の未来を一緒に応援してくれているのを感じて、それが何より嬉しかったです。私一人の胸に留めていた小さな幸せが、SNSを通じて多くの方と響き合い、温かな輪になったことに心から感謝しています。
◇ ◇
小西さんは女の子に向け
「ずっと心の中であなたのことを心配し、応援していました。あの日『学校に行く』と聞いたとき、涙が出そうになるほど嬉しかったよ。『おめでとう!』と伝えたとき、朝の光に照らされて輝いていたあなたのはにかんだ笑顔は、一生忘れません。あの日もらった優しさは、今も私のお守りです。その温かな心のまま、楽しい毎日を過ごしてね。本当にありがとう」
とメッセージを伝えたいとのこと。
多くの人が胸を打たれ、
「この子の未来が素敵でありますように」
「地域で育てるってこういうこと」
「ラジオ体操があって救われた部分があったと思います」
といった感激の声が寄せられた今回のエピソード。
地域の中で生まれるこうした関わりは、何気ない日常の中にあっても、人の心に深く残ることがある。言葉を交わさなくても生まれる“見えないつながり”の大切さを、改めて感じさせてくれる出来事だった。
なお、今回の出来事を語ってくれた小西さんは、15年の保育士経験を経て、現在は「IROHA」として延べ100件以上の親子と向き合い、子供の個性を尊重する個別保育サポートを行っている。ご興味ある方はぜひSNSやホームページをご覧いただきたい。
小西なつきリンク一覧:https://lit.link/natsuki168