映画「キル・ビル」などでも知られる、クエンティン・タランティーノ監督が、自身の代表作「パルプ・フィクション」におけるNワードの使用を「人種差別的で不快」と批判した女優のロザンナ・アークエットに対し、強く反論した。アークエットは1994年公開の同作でジョディ役を演じている。
アークエットはタランティーノ監督が問題視されがちな表現について「特別に許されている」ことに疑問を呈していたが、タランティーノ監督はその発言の背景に「注目」集めがあると示唆した。
タランティーノ監督は声明で次のように述べている。「132ものメディアが君の名前と写真を載せたことで得られた注目は、僕や君自身が心から参加していたと記憶している作品を侮辱する価値があったのかな?仕事を与えられ、ギャラを受け取ったあとで、それを叩く。その態度には残念ながら品も名誉も感じられない」
一方、アークエットは英紙サンデー・タイムズに対し、「パルプ・フィクション」を「多くの面で素晴らしく、象徴的な作品」と評価しつつも「個人的には、Nワードの使用にはもううんざり。大嫌い。彼(タランティーノ)が特別に許されていることが理解できない。アートではなく、ただ人種差別的で気味が悪い」と語っていた。
この問題をめぐっては、「ドゥ・ザ・ライト・シング」などで知られるスパイク・リー監督も以前から異議を唱えてきた。リーは「ジャッキー・ブラウン」(1997年)での「過剰な使用」を批判し、さらに「ジャンゴ 繋がれざる者」(2012年)で100回以上使われたことについても、「先祖に対して無礼だ。それはあくまで私個人の考えだが」と語っている。