立憲民主党の岡田克也元外相が25日、自身のX(旧ツイッター)を更新。動画で「ネットで、私に関するいろんな情報があふれています。中にはスパイ呼ばわりしているものもあります。この点について注意を喚起したいと思います」と警告した。
岡田氏は、21日放送のNHK「日曜討論」に出演。台湾有事に関する高市早苗首相の国会答弁をめぐり「高市発言に対して一部の国民の中には『よく言った』と『中国に対して厳しく言った』として評価している人たちもいると。そういう国民感情をしっかりと、コントロールしていかないと」と発言。SNSなどでトレンド入りした。
25日の動画で、岡田氏は「私の名誉を毀損(きそん)するようなことがあれば、残念ながら法的対応も考えざるを得ないと思っています」と強調した。
ホワイトボードに「中国対外連絡部 劉健超部長(当時)中央統一戦線部 石泰峰部長(当時)」と、中国共産党の幹部2人の名を記し「会ったことが問題だという指摘です。しかし、お二人とも自民党の幹部とも会っていますし、例えば劉さんは岸田総理とも会っています。石さんは北欧の首相とも会っています。何が問題なんでしょうか」と正当性を訴えた。
岡田氏は「1、2時間、時間を取って会談して、日中関係の課題についてしっかり率直に議論する。これこそ国益じゃないかというふうに私は思います」と語気を強めた。
「残念ながら最近、日中間の政治間パイプが薄くなっている、そういう指摘があります。私もそう思います」として、かつて親しかった有力者の名を挙げた岡田氏は「時間をかけて人間関係を作ってきました。しかし、彼らはもうお亡くなりになったり、そして第一線を退いているんです。それに代わる人脈をしっかり作っていくこと、私はこれからも目指していきたいと思います」と姿勢は変えないとした。
岡田氏は、同番組で日本保守党の有本香事務総長と論争を繰り広げた。岡田氏が副会長を務める超党派の日中友好議連について、有本氏が「アメリカでは、この議連は国防総省が『中国が日本の世論や政策を中国側に有利に動かすための機関だ』というふうに報告しているわけですね。こうしたことを含めて、中国に対する認識、大きく変える必要があると思っています」と発言すると、岡田氏は「侮辱だと思いますね」などと気色ばんだ。
25日の動画で、岡田氏は「日曜討論…先日の。保守党の有本さんが発言されました、私が副会長を務め、自民党の森山(裕)さんが会長を務める超党派の日中友好議連について、国防総省報告書で問題ありというふうに指摘しているということでした」と、有本氏の発言について説明した。
その上で「改めて調べてみました。私の知る限りそれは存在しません。もし存在しないとすれば、NHKの日曜討論という公式な場で発言されたそのことについて、きちんと説明してもらいたい。説明責任を果たしてもらいたいというふうに思っています。今、文書で照会中です」として、有本氏側に何らかの対応を取ったことを示唆した。
Xの動画では「国民感情をコントロール」発言には触れなかった。