1995年から2000年まで連載していた「鉄鍋のジャン!」(週刊少年チャンピオン)が、30年の時を超えてアニメ化が発表された。登場人物たちの外道の振る舞いばかりピックアップされがちだが、きちんと料理漫画である。
漫画に出てきたごはんを再現するYouTuber・ズボラの漫画飯さん(@kuronekotitai22)が再現した「紅龍童魚(ホンロントンユイ)」も、作中に出てくる料理のひとつ。
紅龍童魚とは、ウロコ付きの甘鯛に油をかけ流す料理。ウロコもサクサクになるのだ。
付け合わせの白髪ネギをスライサーで軽快に割いていく。こんな便利な道具もあるんだ。文明の進歩を感じるぜ!
そして、日をかけておいた油が煮立つと、甘鯛の尾を掴んで油をかける。超重労働。バチバチとウロコが開いていくのは面白そう。
だがしかし、そもそも尾の部分はどのように油をかければよいのか。今回はバットに寝かせて、かけ湯のようにしていた。すっかり甘鯛のすべてに油をかける。
タレは「青唐辛子と赤唐辛子を刻んでお酢と塩を混ぜてミキサーにかけたもの」と、「マヨネーズにタバスコ、ケチャップ、お酢を混ぜたものにパクチーの代わりにパセリを乗せたもの」の二種類。ほぼ原作通りだ。なぜ作ろうと思ったのか。実際、お味はどうだったのか。
ーーこの料理に挑戦しようと思ったきっかけはありますか。
ズボラの漫画飯:視聴者様からリクエストをたくさん頂いていたお料理でした。そして、本当に衣がサクサクになるのか、中まで熱が通るのか等とても興味深く挑戦致しました。
あとただ甘鯛を食べてみたかったのと、鉄鍋のジャンが大好きなので 。
ーーお味はいかがでしたか。
ズボラの漫画飯: 本当に美味しかったです。上手くしっかり熱の通った部分は鱗もサクサクで良きでした。
しかし、身の中までどれくらい熱を通せば良いのか!? かなり技術と経験がいる料理なんだなーと感じました。
ーー油をかけ続けている時間はどれくらいでしたか。
ズボラの漫画飯: 油をかけ続けてる時間は15分くらいだったかと思います。
会社員のため料理できる時間は限られており、今回は早朝4時に起き出勤前に作りました。作り終わった後疲れ果て、親戚が亡くなった事にして、会社をサボろうかと思いました。
ーー魚は何キロでしたか。
ズボラの漫画飯: 天然甘鯛1キロサイズの物を取り寄せました。甘鯛って高いんだなーって感じました。ちなみに1尾5000円でした。
ーー翌日に筋肉痛になったりしませんでしたか。
ズボラの漫画飯: 筋肉痛にはならなかったですが、高温の油が跳ねて攻撃してくるのが素人には恐かったです。
また、さらに台所を汚して嫁に怒られないかも恐かったです。
ーー次に挑戦したい料理はもう決まっていますか。
ズボラの漫画飯:鉄鍋のジャンで作ってみたいのが鳩の血の卵です。しかし鳩の血が手に入らず作る事が出来ていません。
一度ネットで探し食用鳩を丸ごと取り寄せたのですが、すでに血抜き冷凍されており、鳩の血を抜き取る事が出来ず作れませんでした。
取り寄せた鳩はしばらくの間、我が家の冷凍庫で冷凍されているだけの状態となり、嫁に気づかれたら怒られると思い新聞紙に包み冷凍庫奥深くに保存してました。
ーーそもそも、どれくらいのペースで漫画飯を再現しているのでしょうか。
ズボラの漫画飯: 現在は通常動画を週2本、ショート動画を週2本アップを目標に動画作りをしており、週4回漫画飯を作ってます。
それでもまだまだ作れていないお料理がたくさんあるので、グルメ漫画ってたくさんあるんだなーと思いました(小学生並みの感想文)
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
ズボラの漫画飯: 投稿を始めた事をきっかけにずっと読んでいたグルメ漫画の作家様にお会いできたのが一番嬉しかったです。
また、高校の調理実習の特別ゲストやラジオ、グルメ漫画トークイベント等にも呼んで頂き、自分が絶対に経験する事のなかったような貴重な体験ができたのも嬉しかったです。
ネットやSNSの発達で、ただの会社員でも配信する事により、新たな出会いや機会が広がり凄い時代になったなーと感じてます。
また視聴者様から自分の知らない色んなグルメ漫画を教えて頂き、グルメ漫画ファン同士の交流がとても楽しいです。
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ズボラの漫画飯さんは再現料理のほかにも、再現した漫画の先生を交えたオフ会も企画している。漫画飯で気になってヒトは覗きに行ってみるのもいいかも。
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