男性アイドル歌手のはしりとして、若い女性を中心に高い人気を得ていた歌手の白根一男(本名・小池正一)さんが、10月10日に喀痰による気道閉塞のため自宅で亡くなっていたことを9日、日本歌手協会が発表した。89歳だった。
白根さんは1936年1月12日、栃木市出身。高校在学中の1952年、テイチクレコードの新人コンテストで第1位となり、翌年3月、学生服を衣装に『夜霧の酒場』でレコードデビュー。1955年には市川雷蔵主演の映画主題歌『次男坊鴉』、続く『花の渡り鳥』でその名を上げ、一躍アイドル的人気を得た。
1957年には『面影いずこ』で「第8回NHK紅白歌合戦」に初出場。さらにリバイバルブームの折、戦前のヒット曲『旅姿三人男』『九段の母』などをカバーし、ヒットさせた。またで1997年から2002年まで、日本歌手協会の理事、常任理事を務めた。
またBSテレビ東京では2026年1月2日放送の「新春12時間歌謡祭」学生服姿で『はたちの詩集』を歌った映像を、1月22日放送の「プレイバック 日本歌手協会歌謡祭」では、過去に出演したVTR を編集した「白根一男さんを偲ぶ」と題した特別番組を放送することが決定した。