コーヒーをこぼした“瞬間”をとらえたぬいぐるみがSNSで話題になっている。
マグカップになみなみと注いだコーヒーを、つまづいて落としたり、倒してこぼして大惨事になった経験は誰しもあるのでは。自宅ならまだしも、お店や職場なら更にトラウマに。
そんな絶望の瞬間をぬいぐるみ変えたのは、「作作作らん会(サクサクつくらんかい)」名義で活動する、ぬいぐるみ作家のまこすん(@makosun3939)さん。ふわふわのマグカップから元気よく飛び出すようなコーヒーが可愛く、絶望も笑って忘れられそうだ。まこすんさんに話を聞いた。
――こぼれたコーヒーをぬいぐるみにしようと思ったきっかけは?
まこすん:誰にでも起こりうる「小さい絶望」をテーマに作品を制作しています。コーヒーのカップをうっかり倒しこぼしてしまった絶望感は、多くの人が経験したことがある「あるある」なはず。このモヤモヤを形にしたいと思い、作品にしました。
――コーヒーが躍動感たっぷりですね。こだわったところは?
まこすん:マグカップとコーヒーの部分を切り離して作っているのがポイントです。すると「倒してこぼれた瞬間」や「持ったまま転んでしまってぶちまけた」など、自分で好きな絶望を楽しむことができるんです。
――制作にあたり難しかったところは?
まこすん:ぬいぐるみという素材で「こぼしたコーヒー」だと一目で伝わる形を追求するのが大変でした。ぬいぐるみ特有の可愛らしさが残るよう、あえてイラストのようなデフォルメされた雰囲気になるよう調整しました。
――完成した時のお気持ちについて教えてください。
まこすん:絶望的なのに可愛い!と、自分でも思わず笑顔になってしまいました。この作品を見た人が、きっと「あるある!」と共感してクスッと笑ってくれるといいなと思っています。
――おすすめの使い方などはありますか?
まこすん:お家や職場のデスクに置いておくこと。ちょっとした笑い話のきっかけにできます。常にこのぬいぐるみを目にすることで、リアルなコーヒーをこぼさないよう気をつけられる注意書き的な役割も。仕事でモヤモヤした時に眺めると、「この絶望に比べたら大丈夫!」と気持ちを切り替えるお守りのような存在にもなれると思っています。でも、実用的にペン立てとしても利用できますよ!
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SNSでは「カフェインよりも目が覚めるやつ」「ううっ、過去のトラウマが…!」「可愛すぎる」「猫の手が出てきてるのかと思った」などの反響が集まった。小さな絶望やトラウマをぬいぐるみに変える、まこすんさんの活動に今後も注目だ。