俳優のジェフ・ブリッジス(75)は、週末の初動興行収入が振るわなかったからといってその映画を失敗作と見なすべきではないと考えているという。シリーズ3作目となる新作映画「トロン:アレス」でケヴィン・フリン役を再演しているジェフだが、同作の初週興行収入は全世界で6050万ドル(約93.1億円)にとどまり、8000~9000万ドル(123.2~138.6億円)という予想を下回っていた。
初週末の興行成績への過度な注目についてエンターテインメント・ウィークリー誌から聞かれたジェフはこう話す。「私の専門外だ。詳しくは知らない」「ただし、初週末の反応は興味深い。例えば『天国の門』は当時、大失敗作と見なされたが、今では傑作扱いされている」と自身も出演した作品を挙げた。「妻は『天国の門』撮影中に素晴らしい写真を何枚か撮ったんだが、今サンタバーバラのタムセン・ギャラリーで展示中だ。来月には『天国の門』の試写会が開かれる。誰でも参加できるよ。マイケル・チミノ監督のディレクターズ・カット版だ。きっと素晴らしいものになるだろう」「個人としても、映画を気に入らないことはある。でも数週間後や数カ月後に再鑑賞すると、『私は何を考えていたんだ?』って思うんだ」
そんなジェフは、今年感銘を受けた作品のひとつとして「ワン・バトル・アフター・アナザー」を挙げた。同作に主演したレオナルド・ディカプリオは、「ビッグ・リボウスキ」でジェフが演じたデュード役からインスピレーションを得たと明かしており、ジェフはそれぞれの作品で2人が演じたキャラクターについて「確かに共通点はある。2人とも、ある視点で見れば怠け者のクソ野郎に見える。世の中に何も貢献していないようにね」「でもよく観察すると、彼らはもっと深い人間性を持っている。魂の奥底にはもっと深い何かが流れているんだ。だからこの比較は気に入っているよ」と語った。