今年2月にポルトガルで開催された「ポルト国際映画祭(ファンタスポルト)2025」の監督週間部門コンペティションで主演男優賞(木村知貴)を受賞した映画「蘭島行」(らんしまいき)が20日から全国順次公開される。20年以上のキャリアにおいて、本作で初のヒロイン役に抜てきされた女優の輝有子 (きい・ゆうこ)が当サイトにコメントを寄せた。
輝は文学座付属演劇研究所を卒業後、2000年代から舞台、テレビドラマ、映画に数多く出演。近年ではNHK大河ドラマ「どうする家康」(23年)、今年公開された映画「逃走」(足立正生監督)、「囁きの河」(大木一史監督)などに出演している。キッズヨガインストラクター、剣道二段、手話といった特技・資格を持ち、今月18日に47歳の誕生日を迎えた。
本作は北海道・小樽市近郊の蘭島をロケ地とし、木村が演じる〝運に見放されたパンクロッカー崩れの男〟に対し、輝は〝妻のふりをする天涯孤独の女・黒沢真紀〟を熱演している。
輝は「大人になったはずの自分。思いどおりにならないことや、自分が望んでいない現実を突きつけられた時、隣にいて欲しい人は誰なんだろう。それが嘘であっても本当であっても、言葉があっても、なくてもいいのかもしれない。真紀を演じてそう思いました。勇気を貰った『蘭島行』。皆様にも何か届くと嬉しいです」とコメントを寄せた。
20日夜に東京・渋谷のユーロスペースでの上映後、輝は木村、足立智充、鎌田義孝監督と初日舞台挨拶に登壇する。