俳優のオーランド・ブルームが、ボクシング映画「ザ・カット」の撮影に向けて、ツナとキュウリだけという過酷な食事制限を数週間続けていたことを明かした。オーランドが演じるのは、再び高額なタイトルマッチに向けてボクシングコーチのボズ(ジョン・タトゥーロ)の型破りな減量法に挑む引退ボクサーだ。
オーランドはこの役のために13キロ以上の減量を余儀なくされ、ハリウッドの栄養士の指導のもと、1日3食を1食に減らし、求められる体型と体重を手に入れた。
英テレビ番組「ディス・モーニング」のインタビューでは、「カメラ越しにも緊張感が伝わるような製作だった。まるでボクサーとして生きていたような感覚だった」と語った。「ボクシングというジャンルが大好きで、いつも『どうすればこの世界に入れるか?』『どうすれば新しくて違うことができるか?』と考えていた。この映画は、試合に向けた減量に焦点を当てている。ボクサーはリングに上がるために減量する。有名な話だが、クリス・ユーバンク・ジュニアも最近、規定体重に届かず苦しんでいた。だから僕たちが描いているのは、減量そのものが闘いだということなんだ」と作品について説明。「本当にリアルだった」と振り返った。
さらに、減量の最終段階については「ツナとキュウリだけの食事で、精神的にも肉体的にも限界だった。周囲の人にとっては最悪な人間だったと思う」と語っている。
「ザ・カット」では、極度の空腹による「侵入思考」に悩まされ、仕事への集中力も失われたため、撮影は時系列を逆にたどる形で行われた。最も痩せた状態でエンディングを先に撮影し、その後徐々に体重を戻しながら冒頭のシーンへと進んでいったという。