AI技術の急速な進化により、日常生活や業務に便利さがもたらされている。日々恩恵を感じている人も多い一方で、AIの進化について不安や恐怖を感じる人も少なくない。株式会社ライズ・スクウェア運営の「特定技能外国人の採用サポート」はこのほど、全国の男女500人に「AIの進化に対する恐怖や不安についてアンケートを実施、結果を公表した。
「AIの進化に対して恐怖や不安を感じると回答した人は、「とても(21.8％)」「やや(50.8％)」を合わせて72.6％。AIの進化に対してネガティブな感情を抱いている人が多いことが分かった。
恐怖や不安を感じる理由を聞いたところ、「偽情報が増える(34.2％)」が最も多く、「人間の仕事が減る(27.8％)」「人間の力が衰える(17.6％)」と続いた。上位にランクインした恐怖や不安の傾向は、「技術の悪用についての不安」「雇用面など経済的影響への不安」「人間が退化していく不安」の、大きく分けて3パターンだった。
逆に不安を感じないとした理由では、「とにかく便利だから(49.6％)」が突出して多く、「使い方は人間次第(11.7％)」「自分には関係ない(8.8％)」「ルールを整備すればいい(7.3％)」と続いた。
実際に「AIに恐怖や不安を感じた瞬間」の1位は「AIによるフェイクに触れた(14.2％)」だった。「政治家のフェイク動画が世界中に拡散されていたのを偶然見たとき。パソコン越しに見ただけなのに、恐怖と不安を感じた(40代女性)」「知人がフェイク画像に気付かず、信じ込んで画像をシェアしてきた。また別の知人は奇妙な現象のフェイク動画を視聴したことにより、『世の中の不思議な現象や古代の不思議などは、全て宇宙人のせい』と信じている(50代以上女性)」など、フェイクや誤った生成内容に触れ、「AIを信用できない」と感じた経験から不安を感じた人が多くなっている。
また、「仕事が減っている(9.6％)」という回答では、「イラストレーターの仕事がAIで対応されてしまった(20代男性)」「社内でAI化が進むほどに、明らかに人員が削減されている(40代女性)」といった声があり、AIに仕事を奪われるのは未来の話ではなく、一部ではすでに始まっている。
IT講師・丸山紀代氏の話「今回のアンケート結果では、AIの進化に対して『恐怖や不安を感じる』方が多く、その中には、具体的な経験がないにもかかわらず、恐怖や不安を感じている方がいました。この結果から、『AIは便利な一方で、使い方によっては怖い存在になる』と認知されていると言えるでしょう。例えば、自動車は便利な乗り物ですが、使い方を間違えば人に被害が及ぶこともあります。AIも同じで、便利さだけでなく、その怖さも含めて「正しく理解して、正しく使うスキル」が必要です。AIによるサービスは身近なものになり、自分は関係ないと思っている方も、すでにAIを利用しているかもしれません。AIを正しく理解して、正しく利用するためには、信頼できるニュースや書籍などで正しい情報に触れることが大切です」
◆ライズ・スクウェアの特定技能外国人の採用サポート（https://rs-webmedia.com/ ）
