兵庫県の斎藤元彦知事(47)が9日、県庁での定例会見で、新潟県上越市の中川幹太市長(50)が1日、兵庫県三田(さんだ)市の米を「まずい」などと発言したことについての受け止めを問われ「大変残念なご発言だと思います」と述べた。
中川氏は広島県生まれだが、大阪や兵庫で少年時代を過ごしており、高校時代を過ごした三田市の米について「まずい」「あまりおいしくない」などと発言。三田市の田村克也市長(59)が7日、抗議状を送る事態に発展した。
斎藤氏は「自分のところの食べ物がおいしいということを、積極的にPRするというのは大事。ただ、その際に他の地域とか、別のところがおしいくないとか良くないとかいう形で、結果的にPRにつながるようなことになるような発言は残念であったというふうに思っています」と指摘した。
さらに「私自身、我が家は三田米でして。三田米は実は、すごくおいしいです」と切り出し、自宅で食べている米が三田米だということを明かした。「兵庫県のお米なんですけど『特Aランク』という最高評価のランクがあるんですが、全国で39の産地の品種が指定されるんですけれども、兵庫県産米っていうのは2地区ですね。県北のコシヒカリと県南のきぬむすめというのが指定されていて。複数地域が指定されている都道府県はそんなにないので、そういった意味でも兵庫県産米っていうのは高く評価されているということになります」とPRした。
「今回の三田米ですけど、けっこうおいしいお米でして」と、三田米のおいしさを強調。「三田米の主食用米の作付面積のうち、味がいい『良食味(りょうしょくみ)』っていうんですけど、味がいい品種の作付割合というものは30年間でかつては35%くらいだったのが、今80%を超えている」と説明した。
斎藤氏は「三田米のコシヒカリとか大変おいしいんで。我が家も三田米でして、これは非常に価格もお手ごろで、味もしっかりおいしいということで、おすすめの品種だというのは、実は前から思っていたので。大変おいしいお米ですから」と“おいしい”を繰り返した。
「そこはぜひ県民の皆さん、それから全国のみなさんにも、兵庫県産米、三田米というのは大変おいしいお米だというのを知っていただきたいと思っています。それが生産者のみなさまにとっても力になるというふうに思っています」と、思わぬ“風評被害”にあった三田米のセールスポイントを訴えていた。