兵庫県の斎藤元彦知事が11日、県庁で定例会見を行った。斎藤氏については、告発文書問題をめぐって神戸学院大の上脇博之教授が10日、斎藤氏、片山安孝元副知事が井ノ本知明前総務部長に元西播磨県民局長(24年7月に死亡)の私的情報漏洩(ろうえい)をそそのかした「教唆」に当たるとして、3人を地方公務員法(守秘義務)違反容疑で兵庫地検に告発状を提出していた。上脇氏の告発状提出について斎藤氏は「重く受け止めている。私としては、漏洩に関する指示はしてないという認識でいます。今後、捜査などについて進捗(しんちょく)するのであればしっかり協力していく」と述べた。
斎藤氏は「元総務部長についても、社会的制裁などを受けているということで、刑事告発はしないということで県としての判断をさせていただいた。元総務部長の懲戒処分にあたって、必要な調査、必要な対応というものは終えたというふうに考えております。ので、追加の調査などをする予定はありません」と、県として刑事告発や追加調査しない姿勢を強調した。
記者団から「知事の認識との食い違い、というところでは、捜査機関に委ねた方が良いのでは」と問われた斎藤氏は「我々としては、もう既に対応は終えてますので、そういった認識でいます」と答えた。「捜査機関で白黒つきました。もしこれクロだったらどうされますか?」と迫られると「仮定の話にはお答えできません。私としては、これからも捜査が進めばしっかりと協力をさせていただく。『捜査機関に委ねた方がいいという認識ですか』と聞かれたことに関しては、対応としては終えているという認識」と重ねて主張した。
「指示してないと断言できる理由は何か」と問われた斎藤氏は「これまで申し上げた認識の通り、指示してないので『指示してない』と申し上げている。これから聞かれたとしてもおそらく変わらない」と語気を強めた。