ミスタープロ野球と呼ばれ、巨人で選手、監督して活躍した巨人終身名誉監督の長嶋茂雄さんが都内の病院で死去したことが３日、分かった。肺炎のため、８９歳。読売新聞社が公式サイトで発表した。
長嶋さんは１９３６年千葉県出身。立教大学を卒業すると５８年に巨人に入団。同年に打点王、本塁打王と２冠となり、新人王を獲得した。５９年の天覧試合（対阪神）では同点本塁打とサヨナラ本塁打。勝負強い打撃と華麗な守備は多くのファンを魅了し、王貞治選手との「ＯＮ砲」で６５年からのＶ９を牽引した。７４年に引退するまでＭＶＰ５度、首位打者６度、本塁打王２度、打点王に５度も輝いた。１７年間でリーグ優勝１３度、日本一１０度。引退セレモニーでは「我が巨人軍は永久に不滅です」の名言を残した。
巨人監督には７５～８０年、９３～０１年に就任。５度のリーグ優勝、２度の日本一に導いた。８８年に野球殿堂入り。１３年には愛弟子の松井秀喜氏ともに国民栄誉賞を受賞した。
０３年にはアテネ五輪アジア予選で日本代表監督として指揮を執り、予選を突破したが、本戦前に脳梗塞こうそくを発症し、五輪での指揮を断念。以来、右半身には運動機能障害が残り、リハビリに打ち込んだ。２１年７月の東京五輪開会式では盟友の王貞治氏、松井秀喜氏とともに聖火ランナーを務めた。
