韓国で“奇跡のアラフォー”と言われている女優のハン・イェスルが、広告モデルの出演料が支払われなかったとして、健康食品ブランドの運営会社を相手取り起こした訴訟の第二審で、21日、イェスル側が勝訴した。現地メディアが報じたもの。ソウル高等裁判所民事37-3部は、ハン・イェスルの所属事務所「High Entertainment」が、株式会社NEXT PLAYERを相手取り、広告出演料を請求して起こした裁判で、第一審における原告一部勝訴の判決を維持したという。
ハン・イェスルと所属事務所は2022年4月、NEXT PLAYERの健康食品ブランドS社と、広告モデル契約を締結。契約内容は、映像4回、紙面4回を含む全22回の撮影だったとした。出演料は、14億3000万ウォン(約1億4300万円)を2回に分けて、7億1500万ウォン(約7150万円)が支払われるという内容で、広告が一度でも使用された場合、出演料全額が支給されるという条件だった。
NEXT PLAYERは2022年5月から6月に、最初の7億1500万ウォンを支払ったが、2023年3月に支払われた2度目の金額は5500万ウォン(約550万円)で、計7億7000万ウォン(約7700万円)しか支給しなかった。
ハン・イェスル側は、2度目の広告料の未払い分を請求したが、NEXT PLAYERは5億ウォン(約5000万円)相当の反訴を提起。「ハン・イェスル側が撮影スケジュールを遅延させたり、SNSへのアップロード義務を怠ったりするなど、撮影に協力的ではなかった」と主張した。
しかし裁判所は、ハン・イェスル側の主張を認めた。第一審では、「原告が、撮影に協力的でなかったと認めるには不十分」とし、「被告による、契約解除の意思表示は不適切である」との判断を下した。その理由に、ハン・イェスルが出演した広告が、1回以上使用された点を挙げた。当時、所属事務所がコンテンツ変更を要請した点、ハン・イェスルがコロナウイルスに感染したことにより、スケジュールが延期になった点などは、所属事務所の帰責として認められなかった。
NEXT PLAYER側は、第一審の判決に不服を申し立てた。しかし、第二審裁判部も、第一審の判決は正当であるとし、控訴を棄却した。
第二審では、被告(NEXT PLAYER)が原告(High Entertainment)に対し、6億6000万ウォン(約6600万円)を支払うよう命じ、原告一部勝訴の判決が下された。