読売テレビの西尾桃アナウンサー(24)がこのほど、大阪市内でよろず~ニュースの取材に応じた。同局の看板番組「情報ライブ ミヤネ屋」5代目アシスタントMCを担当するなど、入社3年目を迎えた彼女が、アナウンサーになったきっかけ、理想像、〝桃〟の名前の理由などについて語った。
以前からアナウンサーに漠然とした憧れはあったが、真剣に目指すきっかけとなったのは、同局の夕方の情報番組「かんさい情報ネットten.」を自宅のテレビで見ていた時の出来事だった。「小学生高学年か中学生の頃、番組の最中に緊急地震速報が鳴って」。怖がりな性格で一人で家にいたこともあってパニックになってしまったが、番組内でキャスターの中谷しのぶアナウンサーが「落ち着いて机の下に避難してください」と呼びかけてくれたことで、落ち着くができた。
幸い地震は起きなかったが、中谷アナの姿に感動した。「実際に起きていたら、無事でいられるかどうかの境目だったと思うので。そういう人を救える言葉をかけられる、困っている人をそっと助けられる言葉をかけられる職業は素敵だと思って」。将来像がはっきりと見えた。
大学2年の初め頃からアナウンススクールに通った。コロナ禍で学校の授業は休講、入っていたアカペラのサークルも活動休止中。夢に向かってスクールではがむしゃらだった。「負けず嫌いなので、できないつらさというよりは、どうやったらできるようになってやろうか、という気持ちの方が大きかったですね」。就職活動はアナウンサーだけに絞った。
入社したのはアナウンサーに導いてくれた番組を放送している局。「不思議な感じですね。中谷さんに初めてお会いした時は、もう緊張しすぎて…」。ただ、ファンであることは本人には直接伝えていない。「自分の中に隠しています。こういう取材の時だけお話をしているので、もしかしたら、ご存じかもしれないですけど。あまりグイグイ行かないようにしています」。憧れの人ではあるが、同じ職場の後輩として気を使わせたくないと思っている。
なりたかった職業に就けた。「学ぶのが好き、勉強をするのが好きというのと、いろんなことをやってみたいっていうのが根底にあって。それをキレイに満たせるのはアナウンサーという職業なので、入社してからは、思っていたのとは違うと思ったことは全くないです」。日々、失敗と向き合いながらも、やりがいを感じ、楽しく仕事をしている。
「桃」という名前は母親が名付けたが、以前に飼っていたペットと同じということがのちに判明した。「後々、なんでつけたの?って聞くと『響きがかわいいから好きだったんだよね。実は飼っていた鳥の名前も〝モモ〟でさぁ』と言われて。ペットと同じ名前を娘につけるかなあ!?って」。理由を聞いて衝撃を受けた。「一応、第一の理由は音の響きがかわいいからで、〝後付け〟の理由は桃の花みたいにかわいく育ってほしいと」。母の言葉に苦笑いを浮かべた。
まだ、自分のことで手いっぱいの状況だが、多くの人を支えるようなアナウンサーなりたい。「番組を支えることもそうですし、見ている生活に役立つ情報とか、それこそ注意すべき情報とかをしっかりと分かりやすく伝えるような意味で支えるのもそうですし、私が中谷さんに憧れたように、誰かの命を支えるような一報を届けるのもそうなので…。大きな視野を持って力強く支えられるアナウンサーになりたいなと」。熱い思いを秘めている。
◆西尾桃(にしお・もも)24歳。兵庫県出身。大阪大学卒業後、2023年に読売テレビ入社。「情報ライブミヤネ屋」(月~木、後1・55)、「す・またん!&ZIP!」(金、前5:10)、「金曜日はパフェ」(月1回・金、前10・25)などを担当。