石丸伸二氏 最高裁の敗訴判決についての質問に「大事なのはそこではない」 市長時代のSNS投稿が「名誉毀損」認定

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
会見に臨む石丸伸二氏
会見に臨む石丸伸二氏

 地域政党・再生の道の石丸伸二代表(42)が25日、都内で会見を実施。23日付けの最高裁判決で、自身の言動が「名誉毀損(きそん)」と認められたことに対して、「裁判ではどう喝の発言があったかどうかについて収斂(しゅうれん=集約、まとめること)していたが、そうではない。大事なのは『何を言ったか』より『何をやっているか』」と総括した。

 石丸氏を巡っては、広島県の安芸高田市前市長時代の2020年に石丸氏が複数の市議から「敵に回すなら政策に反対する」などの「どう喝を受けた」と発言やSNS投稿をしたことに名誉を傷つけられたとして、山根温子市議(69)が、市と石丸氏に対して損害賠償を求めた訴訟が行われていた。23年12月の一審広島地裁判決は、石丸氏の言動は真実と認められないと認定していた。

 この裁判について、23日付けで最高裁第3小法廷(石兼公博裁判長)は、市側の上告を受理しない決定をした。これにより石丸氏の名誉毀損を認定して市に33万円の賠償を命じた一、二審判決が確定した。

 記者会見で裁判結果について問われた石丸氏は「今回の裁判はどう喝、『議会を敵に回すと貴方の政策が通らないよ』という発言があったのか、なかったのかについて収斂していました。が、しかし私が訴えたかったのは、そういう常態が地方議会にあるということです」と総括し、「ざっくり4年、安芸高田市議会と対峙した現実、まさにその言葉の通りだった」と振り返った。

 改めて「議会を敵に回すと貴方の政策が通らない」という発言については、「普通に取材していれば議会を敵に回したら政策通らないと感じると思う。逆を言えば、機嫌さえ取れば政策が通る人たちなんだな、と。それも浮き彫りになった」と言及。「大事なのは『何を言ったか』より『何をやっているか』、です。その意味で正直ビックリしました。もう少しうまくやるのかなと思っていたら、あれほどまでにあけすけに自分たちの本性を露わにして政治活動をする。そういう議員が安芸高田市にいましたし、おそらくあらゆる自治体において同様の事象があるんだろうなと思います」と問題提起し、「それこそ本来メディアが白日の下にさらして、民主主義として浄化していなければならない地方政治の『闇』の部分だと思います」と訴えた。

 続けて記者から「敗訴ということは、市議会議員側の訴えが認められたという形になった。その司法判断についてはどう思うか」と質問があがると、石丸氏は「マスメディアの皆さんはテンプレの答えを引き出そうと勤しまれる」と指摘。「大事なのはそこではない」と諭し、例として会見中に「照明が明るい」「空調が快適」という言葉を発したとして、「この会見自体が明るく快適だった」とまとめられるのはおかしいという例えを挙げた。そして「なので大事なポイントだけをお伝えします。余計なことをいうとそちらを報道するからです。これが私のメディアとの向き合い方です」と伝えた。

 続けて「(話す際に)大事なものと大事でないものを分ける必要がこちらに出てきます。全部をお伝えすると、大事でないものをみなさんが垂れ流すからです」とくぎを刺した石丸氏。「なので(今回も)大事なところをお伝えしました。地方政治には闇がある、それには地方のメディアも荷担している。それを何とかできるのはマスメディアの皆さんしかいない」と再度訴えた。

 また「冒頭で裁判について『どう喝があったか、なかったかについて収斂していた』と話していたが、それはそのような司法の決定について不服なのか、事実として捉えているだけなのか」という質問には、「私の弁護士は『理解はできないし、納得もできない』と大変憤っていました。僕ではないですが」と苦笑していた。

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