タイタニック号に乗船した10代の客が書いた手紙が、このほどオークションに出品された。落札予想価格は、2万から3万ポンド(約385万から577万円)と高額になっている。
トーマス・カッパー・マッドさんは手紙の中で、全長883フィート(約270メートル)の豪華客船を「壮大な宮殿」と表現。米ニューヨークに向かう前にアイルランドに停泊していた際に「動いているのがわからないほど安定している」と母親に伝えていた。
手紙は、1912年4月11日に綴られたものだ。同14日午後11時40分にタイタニック号は氷山に衝突。15日未明に北大西洋に沈没し、マッドさん含め英サウサンプトン港からニューヨークへの処女航海に参加していた約1500人の命を奪う事故となった。
今回出品元のロンドンのフォーラム・オークションズは3月27日に落札予定のこの"お宝アイテム"について「希少で注目に値する」とし、「記録された歴史の中で最も知られる海難事故についての永遠の証です」と説明している。