兵庫県の斎藤元彦知事(47)が5日、県庁での定例会見で、自身らへの告発文書に対する県の対応が適切だったとの認識を示した上で「倫理上、極めて不適切なわいせつな文書を作成されていた」と説明し、告発者の元県民局長(24年7月に死去)の男性が公用パソコンに保存していた私的文書の中身について言及した。
斎藤氏は、その上で「4つの非違(ひい)行為が判明しましたので、懲戒処分としました。懲戒処分の内容、手続きともに適切だったという風に考えています」と、停職3カ月とした処分が妥当だとした。
さらに「懲戒処分に対しては、もし不満、不服があれば、人事委員会というところで不服申し立てができる。審査がされて、本人の申し立てが通らなかったとしても、次は裁判に行きます。本人が不服や何か問題があるのであれば、人事委員会などに申し立てや裁判をするということもできたはず。ご本人はされなかったということで、それで懲戒処分は確定したというのが今の見解です」と重ねて主張した。
斎藤氏は、元県民局長の男性の公用PCの中身の一部について、初めて「わいせつな文書」という内容に触れた。記者団から「内容に触れた説明をする意図、意味は」と問われた斎藤氏は「倫理上問題のある文書というものは、これまでから申し上げてきました。それが業務上じゃない文書ということで、どういった文書ということで説明した」と意図を明かした。
自身は、文書の中身は見ていないとしたが「(公用)パソコンの端末を調査された時に、そういったわいせつな内容が含まれる文書があるという報告を受けた」とした。
記者団から「県民局長を不必要に貶めるようなことにならないでしょうか」と問われると「倫理上、極めて問題のある文書だということはこれまで申し上げてきましたし、倫理上問題があるということの中で、わいせつな文書だということを申し上げたということです」と強調した。
斎藤氏は「県民の皆さんの税金を投入して、職務中にそんな文書を作っていた。他の団体でも、勤務時間中に例えば競馬サイトとか、アダルトサイトとかを見てた場合、それを理由に懲戒処分されたというケースもあると思う。勤務時間中に業務と関係ないことをやっていたという場合には、やはり処分対象になるというだけの話」として、私的文書の内容について触れるのは問題がないとした。