2016年に亡くなったミュージシャン、プリンスさんの9時間ドキュメンタリー作品の製作が中止となった。O・J・シンプソンを描いた「O.J: Made in America」でアカデミー賞の長編ドキュメンタリー小を受賞したこともあるエズラ・エデルマンによるドキュメンタリーの製作が2019年からNetflixで進められていたが、プリンスさんの遺産管理団体との方向性が一致しなかったことで、お蔵入りとなったことが7日に発表された。
Netflixとプリンスさんの遺産管理団体からの共同声明には「プリンス遺産管理団体とNetflixは、遺産管理団体がプリンスのアーカイブからの独占コンテンツを使用した新たなドキュメンタリー作品を製作することで合意に至りました。そのため、Netflixのドキュメンタリーは公開されないことになりました」と書かれている。
ニューヨーク・タイムズ紙によれば、この契約では、監督とNetflixが作品を製作する一方で、遺産管理団体がその事実の正確さを確認する権利を持っていた。2023年に管理団体が完成品を確認したところ、変更を求める箇所を指摘した17ページにおよぶリストがNetflix側に提出され、その一部にエデルマンは合意したものの、ほかの部分の変更は受け入れなかったと言われていた。
70人以上の人とのインタビューや未公開映像で構成されたその作品では、元妻マイテ・ガルシアとの生まれたばかりの息子の他界や、プリンスさん自身の困難な幼少時代、元パートナーから申し立てられた身体的虐待の疑いなども取り上げられていたと言われている。