れいわ新選組が10日、夏の参院選京都選挙区(改選2)に、新人で教育研究者の西郷南海子(みなこ)氏(37)を擁立すると発表した。
京都府庁で、衆院議員の大石晃子共同代表(47)とともに会見した西郷氏は「政権交代の大チャンス。京都選挙区は2人区。野党が少なくとも2名は候補者を立てるということが、政権交代への第一歩。自民党の議席は、私たち(野党)で奪っていく」と息巻いた。
京大大学院修了後、日本学術振興会特別研究員(PD)に。3人の子どもを持つシングルマザーで、脱原発デモや「安保関連法に反対するママの会」などの発起人になった。2019年の参院選では、同選挙区で当選した共産党現職の倉林明子氏(64)を支援。「一市民として、応援スピーチみたいなのをしたり、車から手を振ったりというようなことだったと記憶している」と振り返った。
れいわ新選組が、参院選京都選挙区で候補者を擁立するのは初。同党が候補者を擁立した理由を問われた西郷氏は「本当に私が100%個人で考えて、100%私の意思で応募フォームを押しました。たぶんれいわさんの方がびっくりしている」と説明した。
参院選京都選挙区は、これまでに自民党現職の西田昌司氏(66)、倉林氏、日本維新の会新人で元関西テレビアナウンサーの新実彰平氏(35)、参政党新人で弁護士の安達悠司氏(42)が立候補を表明している。
記者団から、倉林氏がすでに立候補を表明していることを踏まえ「れいわが立候補することによっていわゆる革新票を食い合い、共倒れになるのではないか。それによって自民だったり維新だったりが2議席を独占してしまう可能性があるのでは…という懸念の声がある」との質問が出た。
西郷氏は「政権交代のチャンスが近づいているという時に、野党が『倉林さんだけでいいよね』ってことになると、西田(昌司)さんもOKなんですか、という議論になる。そうではなくて(倉林さんと)共に国会へ、という風に私は打ち出したい」と、出馬する意義を強調した。
維新からは新実氏が立候補しているが「維新を野党とみなすのかは、私は保留したい。倉林さんしか野党がいないという状況では、もう1議席を自民党が埋めることになる。それでは政権交代に近づかないよねというのが私の考え」と述べた。