漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2024」の決勝戦が22日、テレビ朝日系列で生放送され、史上初の連覇を狙う令和ロマンがトップバッターで登場した。
パリ五輪で柔道男子66キロ級の連覇を達成した阿部一二三が令和ロマンの連覇を期待する中、出番順を決めるくじで引いたトップバッターが決まると、会場は異様な興奮に包まれた。名字をモチーフとしたしゃべくり漫才を展開。9人の審査員から850点の高評価をたたき出した。
司会の今田耕司からは「ガチすぎる」と感想を伝えられた高比良くるまは「さすがにあり得ないと思っていた。意味が分からなかった。マジで」と興奮の口調でながら「無我夢中で緊張はなかった」と手応えを口にした。
審査員から絶賛の声が相次いだ。96点をつけたノンスタイル石田は「点数を入れざるを得ない」と言い、97点を付けた海原ともこは「後のことは考えていない。カッコイイ」と、かまいたち山内(96点)は「全員が安心して漫才をみられる空気をつくった。えげつない」とうなった。中川家・礼二(93点)は「去年を超えている」と、アンタッチャブル柴田(95点)は「もうチャンピオンとしての貫禄を感じた」と、オードリー若林(94点)は「圧巻。感情も技術も伝わってきた」と、それぞれから激賞が占めた。
史上最多1万330組がエントリーした節目の第20回大会。昨年は初の決勝舞台、第1回大会覇者の中川家以来となる決勝1番手からの栄冠をゲットした。優勝直後に高比良くるまの「M-1大好きです!来年も出ます!」との言葉通り、異例の参戦で決勝進出。前年王者が翌年も決勝に進出した例はNON STYLE(08→09年)とパンクブーブー(09→10年)の2例があるが、いずれも優勝翌年は準決勝で敗退し敗者復活戦からの進出で、決勝ストレート進出は史上初の偉業だった。
決勝トップバッターの重圧を振り払い、連覇へ好発進を決めた。