フリーキャスターの小倉智昭（おぐら・ともあき）さんが９日午後３時８分、膀胱（ぼうこう）がんのため都内の自宅で死去した。７７歳。小倉さんがＭＣを務めたフジテレビ系「とくダネ！」や後継番組「めざまし８」でおなじみの気象予報士・天達武史氏（４９）が本紙に追悼文を寄稿した。出会いから１９年。番組内で小倉さんが発した「あまたつ！」秘話や、果たせなかったことなどをつづった。
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小倉さん
癌との闘いは辛かったですか？
入院するたびに退院して、お会いするといつも通りの小倉さんなので、また大丈夫だろうと思ってしまっていて。
そのくらいまわりに気を遣わせなかったし、小倉さんの誕生日会はお酒も食事もみんなと同じように楽しんでましたからね。
小倉さんに初めてお会いしたのは１９年前。初日から「あまたつ！」って呼び捨てでした（笑）
台本にも書いてなかったからいつか聞いてみたくて。実際に何年かたって聞いてみたら「俺がよく行く定食屋の兄ちゃんによく似てるんだよ！へいらっしゃいみたいな…」
「あまたつ！」は直感だったみたいです。当時気象予報士が名前で呼ばれること自体少なかったので視聴者に名前を覚えてもらえて私はありがたかったですが小倉さんは時々心配してましたね。
家族がイヤな思いしてるんじゃないかとか。
全くなかったしむしろ喜んでました。
ただ、小倉さんは私のことを呼び捨てにすることで毎日フジテレビに何十件もクレームが来ていたようです。専門家を呼び捨てにするとは小倉智昭は生意気だ！と。
それでも毎日呼び続けてくれて、１５年たったらクレームもほとんどなくなっていました。
とにかく自分が批判を浴びることなどおかまいなし、人を育てて活躍するのを見るのが楽しみと仰ってました。ちょっと意外かもしれませんが、私は小倉さんに怒られたことがありません。予報が外れてもプレゼンが上手くできなくても天達のことは心配してないからっていつも言ってくれました。
