兵庫県知事選で再選した斎藤元彦知事(47)のパワハラ疑惑などを告発した文書問題を究明する県議会の文書問題調査特別委員会(百条委員会)が25日、開かれ、県幹部など関係者3人への証人尋問を実施した。知事選後初の百条委開催で、出頭を要請されていた斎藤氏は都内での全国知事会出席を理由に欠席した。
百条委委員長の奥谷謙一県議(39)は会見で「SNS上を中心に広がっている疑惑なんですけれども、我々百条委員会が知事選に対して不都合な事実を隠すために情報を出さなかったというようなことが広く流されている」として、経緯を説明した。
県議会事務局から、県知事選への影響に配慮して10月24、25日に非公開で行い、一部が11月22日に映像がネット公開された百条委について、10月18日に斎藤氏の代理人弁護士から申入書が提出されていたことが報告された。
同事務局の担当者は、申入書の内容について「非公開で行われる証人尋問が正式に公開されるまでの間、委員の先生方が報道機関に情報を伝えたり、SNS等で意見を述べられることがないようあらかじめ申し入れいたします」と明かした。
申し出の理由については「兵庫県議会文書問題調査特別委員会の見解ではなく、個々の意見が外部に発表された場合、これに対するファクトチェックができないため、正当な反論ができないためです」とした。
奥谷氏は「百条委の10月24、25日の内容を意図的に隠していたとか、そういうわけではない。斎藤知事側の申し入れを踏まえて、情報は出さなかったということ。今の点につきましても、ご理解いただきたい」と求めた。