衆院選が27日、投開票され、新潟5区は、立憲民主党前職の梅谷守氏(50)の当選が確実となった。
梅谷氏は今年1月、選挙区内で行われた町内会の行事で有権者に日本酒を配ったことが明らかになっている。日本酒を配る動画なども公表された。その後、新潟県内の行政書士が公職選挙法違反の疑いで検察などに告発状を提出している。
梅谷氏自身は2月20日にフェイスブックにのみコメントを掲載。「このたびの私の軽率な判断についてお詫び申し上げます。報道で指摘されている物品等については、各々のイベントの対価として提供したものですが、今後は対価としてであっても疑義を生じさせかねない物品等の提供は差し控えることとし、改めて公職選挙法の趣旨に則って適切に対応して参ります。衆議院議員 梅谷守」と説明している。あくまで「対価」というスタンスで、立憲民主党は「1か月間の党員資格停止」という処分だった。
前回130票という僅差で競り勝った自民党の高鳥修一氏との激戦を制して2期連続の当確となった。あいさつでは、有権者から「政治をきれいにしてほしい。政権をかえてほしい」などと激励されたことも明かし、「しっかりと政治をがんばらせていただく」と誓った。
28日未明にはX(旧ツイッター)を更新。「staff」名義で「お陰様で2期目の当選をさせて頂くことができました。ご支援頂きました方をはじめ、関わって下さった全ての皆様に心より感謝申し上げます。頂いたご期待に応えられるよう、全力を尽くしてまいります。」とコメントした。
なお、物品の配布では過去に、自民党の小野寺五典氏が氏名入りの線香を選挙区に配り、その後書類送検され、2000年に議員辞職したことがある。14年には自民党の松島みどり衆院議員が地元で「うちわ」配布していたことが発覚し、法務大臣を辞任。21年には自民党衆院議員で経済産業大臣だった菅原一秀氏が、地元で計約80万円の現金や生花を渡したとされる事件で、公職選挙法違反(選挙区内での寄付)の罪で略式起訴され罰金40万円、公民権停止3年となったことがある。