立民・辻元清美氏〝後継〟に尾辻かな子元衆院議員指名 衆院選バトンタッチ強調も「私、引退しませんよ」

杉田 康人 杉田 康人
JR高槻駅前で街頭演説会を開いた立憲民主党の尾辻かな子元衆院議員(左)、辻元清美代表代行
JR高槻駅前で街頭演説会を開いた立憲民主党の尾辻かな子元衆院議員(左)、辻元清美代表代行

 立憲民主党代表代行の辻元清美参院議員(64)が12日、地元の大阪府高槻市で、衆院選(27日投開票)大阪10区(同市、同府三島郡島本町)に同党公認で出馬する尾辻かな子元衆院議員(49)と〝バトンタッチ〟街頭演説会に臨んだ。

 辻元氏は2021年衆院選で同区から出馬するも敗れ、22年の参院選全国比例で当選。「この大阪10区。高槻、島本(町)、バトンタッチをどなたにするかずっと考えていた。私と一緒に国会で苦楽をともにし、市民活動などで一緒に歩んできた尾辻かな子さんに辻元清美のバトンを受け継いで、衆議院で頑張って欲しい」と、衆院選での〝後継〟に指名した。

 JR高槻駅前に集まった150人の有権者を前に「私、辻元は参議院。尾辻は衆議院で頑張れるように。辻・辻コンビでいきたいと思っております」と、声を張り上げた。ことさらにバトンタッチを強調した辻元氏だが「私、引退しませんよ。言うておきますけど」と笑いを誘った。

 地元の高槻市に事務所を持つ辻元氏は「高槻、島本から全国活動もいたします。私より15歳も若い次の世代に尾辻さんにしっかり引き継いでいただいて2倍、3倍に女性の力を国会で発揮したい」と訴えた。

 自身は、故土井たか子氏からバトンを受け取ったという辻元氏は「私も年になってきましたんで、やっぱり次の世代を育てていかなあかん。そういう思いもありまして。私も頑張る。そして次の世代の志を同じくする人たちを育てていきながら、国会の女性議員を増やしたい」と思いを語った。

 21年の衆院選では大阪2区(大阪市生野区、阿倍野区、東住吉区、平野区)から出馬し、落選した尾辻氏は「ここでは新人ですから。とにかく維新現職に挑戦していくということで、挑戦者の姿勢で頑張りたい」と、支持者が手作りしたというバトンを辻元氏から受け取った。

 衆院大阪10区は、日本維新の会の池下卓前衆院議員(49)、自民党の加納陽之助氏(44)が立候補予定。尾辻氏は「今回はカジノと万博に対してというのが大きな争点。360億円の木造リング。これが本当にいるのかとか…壊す物への出資とか。府民の皆さん、10区の皆さんに審判を問いたい」と、前回の衆院選で辻元氏を破った池下氏を強く意識していた。

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