「新世紀エヴァンゲリオン」「シン・ゴジラ」などで知られる映画監督・庵野秀明氏が6日、「宇宙戦艦ヤマト」の新作リメイクアニメを製作することを発表した。東京・新宿ピカデリーで開催されたテレビ放送50周年を記念した特別イベント「『宇宙戦艦ヤマト』放送50周年記念上映会」で自ら明かした。
同日、庵野氏が代表取締役を務めるカラー社から「お知らせ」として声明が発表。この声明を会場で読み上げられた。「このたび株式会社カラーは、ボイジャーホールディングス株式会社(代表取締役 西﨑彰司)様より、『宇宙戦艦ヤマト』をベースとした新作アニメ映像を製作する権利を付与されるとともに、株式会社東北新社様からは著作権の利用につき許諾も得ました」と切り出され、会場がざわつく中「日本のアニメ作品として輝かしい歴史を持つ『宇宙戦艦ヤマト』シリーズのさらなる発展に寄与し、多くのファンに楽しんでいただける作品とすべく、2025年からのプロダクション開始を目標に新作劇場作品を現在鋭意企画進行中です。なお、この新作アニメ映像は、2012年公開の『宇宙戦艦ヤマト2199』から始まり、2024年11月22日に第二章が劇場公開される『ヤマトよ永遠に REBEL3199』に連なるリメイクシリーズとは、異なる航路を進む作品です。現在製作中のリメイクシリーズの航海の安全を陰ながらお祈りしております。」と続けられた。
そして「50年前、『宇宙戦艦ヤマト』に出会わなければ、今の自分は無かったと思います。自分がその『ヤマト』に関わる以上、あらゆる『ヤマト』のスタッフ・キャストに感謝と敬意と恩返しを込めて、新旧織り交ぜた面白い作品群を残りの人生を費やして可能な限り作り、『宇宙戦艦ヤマト』を後世に遺していけたら、と思っています。何卒、よろしくお願いいたします」と締めくくった。
発表を読み上げた庵野氏は「平たく言うと僕が新作を作れることになりました。ここに来る人に一番最初に言いたかった」と感慨深げに語った。また、イベントに同席した「宇宙戦艦ヤマト2199」総監督の出渕裕氏も制作に関わることも明かされた。
出渕氏から「1本作るのに何年もかかるから。それこそ老後の楽しみですね」と言われると、庵野監督は「時間はかかるんですよね。港に着くまで沈まなければ…。結構残りの人生を費やすことになると思う。ほかにもあるけど、これはやらなきゃ」などと語った。