話題の女優ゼンデイヤは、「完璧なサイズ」でなければミュグレーのロボットスーツを着用できないと言われていたという。今年初めに開催された『デューン 砂の惑星PART2』のプレミアにSF小説を彷彿させる姿で登場し話題を呼んでいたゼンデイヤだが、その舞台裏をスタイリストのロー・ローチが明かしたかたちだ。
ゼンデイヤが13歳の時からスタイリングを手掛けてきたローチは、自身の著書『ハウ・トゥー・ビルド・ア・ファッション・アイコン』のプロモーションのためロンドンで開催された質疑応答で、こう語った。「それは夢でした」「でも、ミュグレー氏は最近亡くなったばかりで、彼がアーカイブを管理していたことは誰もが知っていたので、私たちはそれが可能だとは思わなかったんです」「私たちはパリに飛び、(クリエイティブ・ディレクターの)ケイシー・カドワラダーを説得しようとしました」「こう言ったんです。素晴らしいものになる、ファッション界はこんなものを見たことがないとね。売り込みを続けましたよ。でも彼はただ私を見て『でも、フィットしなければならない』と言ったんです。彼が言いたかったのは、これは本当にロボットスーツだということなんです」「肘から肩まで完璧でなければならない。足首から膝、太もも、そしてヒップまで、全てが完璧にフィットしなければならなかったんです」
そして、ゼンデイヤの様々な寸法を測った後、サイズがロボットスーツとほぼ同じであることを告げられたという。
再びパリに飛び、ゼンデイヤが実際に試着してみると、全てのサイズがぴったりだったそうで、「私たちはその部屋で泣いていましたよ。ケイシーも泣いていました。私もね。フィットしたんですから。そしてゼンデイヤがそれと一体となり、優雅に動き始めました。私たちは『これは運命だ!』ってなったんですよ」と当時の感激を振り返っている。