NHK連続テレビ小説「虎に翼」に出演中の女優・毎田暖乃がこのほど、大阪市内でよろず~ニュースのインタビューに応じた。朝ドラは「スカーレット」(2019年)、「おちょやん」(2020年)に続き3回目。今回は主役の佐田寅子(伊藤沙莉)の成長した娘・優未を演じている。プライベートや大ファンのプロ野球・広島東洋カープ、理想の女優像について語った。
「おちょやん」で天才子役として騒がれてから4年。女優として高い評価を得る彼女も、普段は普通の女子中学生。休日はYouTubeで推しの動画をずっと見ていたり、友人と待ち合わせをして、自転車で商業施設に遊びに行ったりなどして過ごしている。「あとはプリクラを撮るとか、することは限られていますね」。街中で声を掛られることも、全くと言っていいほどないという。「オーラを消している?消しているんかなあ。まあ、普通すぎて」。撮影中とプライベートでは醸し出す雰囲気が違うのだろう。
学校では美術部に入り、主にイラストをアナログやデジタルで描いている。「好きな絵を描いたり、ホント、自由なので。オリジナルの女性キャラクターや、目や髪形の部分などを描いています。テーマを決めて適当にシャーみたいな感じで」と楽しんでいる様子だった。
体を動かすことも大好き。ドラマの撮影で東京滞在時中に始めたキックボクシングにはまり、撮影終了後は体験でいくつかジムを回ったところ、ジムの関係者から誘われたこともあった。「素質あるから、ホンマにやらへんか?めっちゃやったら、プロになれますよ」と言われたそうで、「あくまで趣味、ストレス発散なので」とやんわりと断った。
広島出身の祖父母の影響で家族全員がカープの熱狂的ファン。自宅でのテレビ観戦はもちろん、時間があれば、カープのユニホームを身にまとい、マツダスタジアムや甲子園に足を運ぶ。その中でもメジャーに行った鈴木誠也外野手が特に好きで、現在のカープでは森下暢仁投手、菊池涼介内野手がお気に入り。「森下選手は失礼かも知れませんが、かわいらしくて、愛らしいですね。菊池選手は人間の動きじゃないです」と熱い視線を送っている。
新井貴浩監督の名前も挙げ、試合後のインタビューは特に楽しみにしている。「メッチャ好きで、その場面になると、家族全員でリビングでテレビの音量を上げて見ています」と声を弾ませた。今年は優勝の可能性も十分。「まだ確定じゃないので、まだ言えません」と高まる気持ちを抑え、静かに見守っている。夢はマツダスタジアムの始球式で投げることだという。
今後の進路については「俳優のための高校には行こうとは思っていないです。普通の高校生で俳優もやっているような」と話し、「大学は行くんかなあ?高校卒業したら、女優に全振りしそうな気もするんですけど…。全く分からないです」と思案中の様子。ただ、「海外には行ってみたい。留学はしてみたいです」と世界に視野を向けながら「そんなに詳しくは考えていないですけど、一人ではイヤ」と寂しがり屋の一面ものぞかせた。
女優の理想像は〝ウソの演技をしない〟こと。「たぶん、役になりきっていたらウソの演技じゃないし、その時の気持ちにちゃんとなっていたら、それはウソの演技じゃないと思います」と口調も熱を帯びていた。もうすぐ13歳になる少女は、女優業もプライベートも充実させながら、多くの夢を思い描いている。
◆毎田暖乃(まいだ・のの)2011年9月25日生まれ、12歳。大阪市出身。NHK連続テレビ小説「スカーレット」(19年)で、ヒロインの友人の娘役でドラマ初出演。「おちょやん」(20年)でヒロインの幼少期と姪(めい)の2役を演じ、注目を集める。TBS金曜ドラマ「妻、小学生になる。」(22年)、NHK夜ドラ「あなたのブツが、ここに」(22年)などでも高い評価を得た。趣味は映画鑑賞。父、母、兄と家族そろって熱狂的な広島カープファン。