英の国民的バンドのステイタス・クォーが、60年に渡るツアー活動を終わらせる意向だという。8月23日に英サマセット、トーントンにあるヴィヴァリー・パークで開催されるツアー最終公演が最後のステージになるようだ。
ボーカル&リードギターのフランシス・ロッシ(75)はザ・ミラー紙にこう語っている。「もう行くことはないだろう」「他のメンバーに関しても、これが最後のツアーだ。もう二度とやるとは思えない」
1984年の「エンド・オブ・アン・エラ」ツアー後、活動を停止しその後再結成した過去がある同バンド、フランシスは「ファイナルツアー」と呼ぶことを拒否し、「現在のツアーを、これが最後と言いたくはなかった」「一回(活動休止)して、その後強引に戻されたんだけど、それはまた別の話さ」と続けた。
最初の解散を回想しつつフランシスは、こう語ってもいた。「私たちは本当に解散して、マネージャーの一人が私に、(メンバーの)リック(パーフィット)がまたお金に困っていると嘘をついてきた。リックにはよくあることだったからね。だから私たちは『オッケー。もう一枚アルバムを作るよ』ってなった」「またクオをやるために莫大な金額をオファーしてくる可能性もあるかもしれないけど、私はないと思う。これを最後と呼ぶのはためらわれるけど、正直言って、これが続くとは思えないんだ」
「今回は肉体的にとても堪えている」と明かしたフランシス、「このツアーの前にリハーサルをしていて、ふと思ったんだ。僕らが始めたのは50年前なんだって」「50年はただの数字で、実感がないと言われるかもしれないが、実感は確実にある。ないなんて嘘だ。私はしばらく前立腺に問題があったし、黄斑変性症にもなった。老人に付き物のさ」と続けた。
同バンドは2021年にオリジナルメンバーでベースのアラン・ランカスターが多発性硬化症との闘病の末、72歳で死去、リズムギターのリック・パーフィットは2016年に敗血症で帰らぬ人となっていた。