政治団体「NHKから国民を守る党」から東京都知事選挙(7月7日投開票)に出馬している弁護士の福永活也氏が22日、自身のYouTubeチャンネルを更新し、話題となっているポスター問題について解説した。
「NHK党もポスターいろいろジャックしているとうことで」と苦笑い。ただ、ポスターをあちこちに貼るには人員が必要とされるため「泡沫候補じゃなかなかできないですよね」と解説。島嶼部に小池百合子氏のポスターだけが貼ってあるようなことも指摘し「これはもう相当な組織力のある人じゃないとできないこと」と現状の仕組みに不公平さがあることを指摘した。
NHK党の掲示板ジャックには批判的な声が多い。しかし、結果的に「そもそも掲示板が必要か?」という議論にもなっていることには「おもしろいなと思います」と“効果”があったと主張した。
また、「ジョーカー議員」こと河合ゆうすけ氏がタレント・桜井MIUを起用した“ほぼ全裸ポスター”を掲示したことにも言及。警視庁から都の迷惑防止条例違反の可能性を指摘されて、河合氏はすぐにポスターは撤去していた。
局部は隠していたデザインだったこともあり、福永氏は刑法上の「わいせつ物陳列罪」に当たるかどうかは「けっこうハードルが高い」と解説。水着などとの線引きが難しくなるという。警察は、迷惑防止条例の5条1項3号「卑わいな言動」(社会通念上、性的道義観念に反する下品でみだらな言語又は動作)に当たると判断したと分析。違反の場合は「法定刑は6月以下の懲役、または50万以下の罰金」と説明した。「強制わいせつ」とまではされないレベルの痴漢なども「卑わいな言動」に含まれることも付け加えた。
表現の自由にも触れる問題だが、セクシー系の表現については通常は「目にする人をしぼって」行われているとした。公の場に掲示されるポスターの場合は「見たくない人の『見たくない物を見ない』という権利を侵害することになる」と解説し“ほぼ全裸ポスター”の場合は「表現の自由を勘違いしていると言わざるを得ない」と断言した。
「すべての自由は他人の自由とぶつかることがある」とし「視聴者をしぼった上で『無修正のものを解禁しよう』だったら分かるんですけど、いたずらにだれでも見えるようなところに貼るのは間違った考え方」と重ねて指摘。一方で「わけわからん人が出てくるからこそ選挙そのものについて議論が進むこともあるので、これはこれでアリなのかな」と存在意義を認めていた。「公職選挙上、ポスターの内容に規制はない」ことも説明。その上で「でも他の法律に触れたら当然ダメ」ということも強調した。