2019年から血液のがんの一種である多発性骨髄腫で闘病中の、夫婦漫才コンビ「宮川大助・花子」の宮川花子(69)が23日、大阪・なんばグランド花月(NGK)で行われた本公演に、夫の宮川大助(74)と出演し、夫婦漫才を披露した。“笑いの聖地”NGKの本公演出演は19年5月20日以来、約5年ぶり。
大助に車いすを押され、センターマイク前に着いた花子は「こんにちは」と軽やかにあいさつ。隣の椅子に腰かけた大助は「これがほんまの座漫才(THE MANZAI)」と笑わせた。続けて、花子も大助を「大谷翔平です」と紹介し、さらに笑いを誘った。闘病生活の話も交えながら、熟練の夫婦漫才を展開。最後に、花子が「2人で頑張っていきます。ありがとうございました」と締め、大助に車いすを押されながら舞台を終えた。
花子は19年12月に病を公表。22年10月には心肺停止の危機で救急搬送され、3日間意識不明となり生死をさまよった。現在も抗がん剤治療を受けながら、一進一退の体調と向き合い続けている。
病公表後、初の夫婦漫才は23年5月1日に大阪・YES THEATERで披露。約1週間後の同月9日には、NGKでの夜公演「ノスタルジック演芸 vol.7」でも漫才を披露し、着実に歩みを進めてきた。24年2月に大阪府寝屋川市内で豆まきに参加した際に、花子は「今年はやったるで!漫才楽しんで、入院をしないこと」と抱負を語り、大助も「NGKの出番もらいたいな」と語っていたが、今回念願の本公演出演が叶ったかたちとなった。
出番終了後の会見で、花子は「なんとか生きて戻ってこられました」と安堵(あんど)。この日、念願の本出番を2ステージこなし充実の表情。「今日は楽しかったですよ。良かったでしょ?」と報道陣に確認し笑いを誘いつつ「立ってセンターマイクに行きたい」と目標を語った。大助も花子を「舞台に立つほど元気になる」と後押しした。今後について、花子は「会社と相談し合ってやっていきたい」と話した。