「スター・ウォーズ」のランド・カルリジアン役で知られる黒人俳優ビリー・ディー・ウィリアムズ(68)は、俳優が顔を黒く塗っても大丈夫だと考えているそうだ。ビリーは俳優が自らとは異なる人種を演じるためにメイクで肌の色を変えることに問題を感じていないという。
米コメディアン、ビル・マーのポッドキャスト番組『クラブ・ランダム』に出演したビリーは、1965年作『オセロ』でローレンス・オリヴィエが顔を黒く塗っていたことを回想し、こう語っている。「彼が『オセロ』をやった時、私は大笑いしたよ」「彼は(お尻を)突き出して、歩きまわっていた。黒人は(お尻が)大きいって考えられているからね」
ビルが「今はそんなことさせないだろう」とコメントすると、ビリーがその理由を質問。「黒い顔だよ?!」とビルが答えると、ビリーは「どうしてだめなんだ?やるべきだよ。俳優だったら、やりたいことをやるべきだ」と語った。
その後ビルが、ビリーが「演じるべき役を演じられない時代に生きた」と指摘すると、ビリーは「被害者意識をもって人生を生きるべきじゃない」「『腹を立てている』と世界に言いながら人生を生きることを拒否するよ。24時間ずっと腹を立てているなんて嫌だからね」と答えた。
そんなビリーは以前、自分が演じる役柄の人種を考えたことは一度もないとガーディアン紙に語っていた。「私は、自分のことを黒人キャラクターとしてだけ考えたことはない。皆そのように考えるだろう。私の頭の中での論理では、私はただ一人のキャラクターなんだ」
黒人以外の俳優が黒人の役を演じるために顔を黒くメイクを施す「ブラックフェイス」は、現在では人種差別的な表現としてタブーとされている。