ベストセラー「五体不満足」で知られる作家の乙武洋匡氏(48)が8日、都内で会見し、衆院東京15区補選(江東区、16日告示・28日投開票)に無所属で出馬する意向を表明した。
乙武氏は「政治に希望が失われている今の状況を、リセットしたい。まっさらな状態で、政治をしていきたい」と、東京選挙区で落選した2022年7月の参院選と同じ、無所属での立候補を強調した。
地域政党・都民ファーストの会特別顧問の小池百合子都知事から出馬オファーを受けた乙武氏は、都民ファが国政進出を目指して設立したファーストの会副代表に就任。自民党や国民民主党が、乙武氏支援の方針を示している。
ただ、自民党と連立を組む公明党の石井啓一幹事長(66)は、2016年に発覚した乙武氏の不倫騒動を踏まえ、「非常に厳しい」と支援に難色を示している。「スキャンダルに厳しい党であるということも知られている。8年前の私の生活というものがやはり懸念材料になってくるのは承知していた」と、声のトーンを下げた。
乙武氏は「反省しなければならないが、再チャレンジというものが許されない、2度と表舞台に出てくるなという社会は、私の問題だけでなく、再起というものを許さない社会になってくるのかな」と疑問を投げかけた。
この日の会見では、乙武氏の〝泣き所〟の不倫騒動に対する質問が記者団から何度も飛んだが「最近メディアで5股と書かれているところも多いですけど、罪が軽減されるわけではないんですが…5股ではないんです。15年の結婚生活の中で5人ということなので…」と切り返す余裕を見せた。