世界で話題を呼んだNetflixオリジナルの韓国ドラマ「イカゲーム」の設定を、そのままリアリティーショーにしたイギリス制作番組「イカゲーム:ザ・チャレンジ」の参加者が、撮影中に負傷したと主張し制作会社のスタジオランバートを相手取り、訴訟を準備中だと韓国メディアが報じた。
「イカゲーム:ザ・チャレンジ」は、参加者たちが賞金456万ドル(約1億8000万円)をかけて対決を繰り広げたリアリティーゲームショーで、世界中から集まったチャレンジャー456人がセットの中で実際にゲームを行い、その模様の一部が10月22日よりNetflixで公開されたばかりだ。
アメリカの芸能マガジン「ハリウッド・リポーター」や「Deadline」によると現地時間の23日、イギリスの法律事務所エクスプレス・ソリシターズが「イカゲーム:ザ・チャレンジ」参加者2人の代理人となり、同番組の制作会社であるスタジオランバートに賠償請求書を送ったと伝えられた。
エクスプレス・ソリシターズCEOのダニエル・スレイドは「撮影現場の劣悪な健康管理と安全基準のために、参加者たちが低体温症や神経損傷などのけがに苦しんでいる」「このようなけがは、身体へ長期的に深刻な影響を与える可能性がある」「制作サイドは、参加者たちが危険な目に遭わないようにするべき義務があるにもかかわらず、エンターテインメントという名目で安全の範囲を超え、それを怠った」と声明文を発表。
これを踏まえ、同社は制作会社へ被害補償を要求する請求書を送ったほか、関連する証拠を追加収集していると伝えた。そして必要であれば訴訟を起こす計画であり、現在依頼を受けた2人以外の参加者たちとも連絡を取り合っているという。
対する制作会社は、一連の主張を否定。撮影途中でも、参加者へは「適切な処置を行った」と反論した。規模が大きく複雑な撮影があったこと、天候が悪く撮影時間を要したことは認めたが「想定範囲内だった」と明かす。
「イカゲーム:ザ・チャレンジ」の総括プロデューサー、スティーヴン・ランバートは「ハリウッド・リポーター」のインタビューに応じ「われわれはテレビショー史上、最も大きい賞金456万ドルをかけた。この大金を手にすることは、決して簡単な事ではない」「台本のない多くのサバイバルショーが非常に多い中、アメリカをはじめ世界中で成功した多くのショーに比べたら、(撮影環境は)はるかに良かったはずだ」と言及している。