筆者がイギリスの山中で発見した「人が地中にのまれていく恐怖の看板」について紹介したい。
現在、イギリス在住の筆者。ある時、山歩きでハイキングコースの半ばに差し掛かったときに、足が止まった。私がいる場所から一歩、踏み出すとそこは立ち入り禁止区域。あたりはシダ植物が生い茂っており、その中心に人がもがきながら地中に沈んでいくイラストと「QUICKSAND」の文字が書かれた看板が立てられていた。
これは一体何を意味しているのだろうか?日本では見たことのなかった看板に得体の知れない怖さを感じた。イギリス人のジョンさんにお話を聞いてみた。
ーーこの看板は何を表すのでしょうか?
ジョン:「沈む砂」と呼ばれている地面に注意喚起をしています。一見普通の地面に見えますが、泥や砂が水分を含んでおり、人が流砂に入ると身動きが取り、パニックになった場合はもがくほど体が沈んでいく可能性があると聞いたことがあります。
ーーいままで今回のような看板を見たことはありますか?
ジョン:テレビや映画ではみたことがありましたが、実際に生活していて見たことはありません。イギリスでもあまり見かけることのない看板だと思います。草が生い茂っていて、この看板が無ければ普通の地面と同じように見えるので、足を踏み入れてしまうことも大いに可能性としてありますよね。
ーーイギリスの公共サインで特徴的なものはありますか?
ジョン:馬に関する標識は多いですね。乗馬禁止や馬車が道路を走っている可能性が高いことを表す標識など様々な種類があります。また、田舎へ行くと馬が道路の際を走っていることがあります。その場合は馬を驚かさないよう、車の走行速度を落としゆっくり走るという交通ルールも存在します。
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「QUICKSAND」は日本語で「流砂」。実際のところ、映画などで見るように体がすっぽりと流砂に入って死に至るということはないようだ。流砂の流体の密度が高いため、人間の体が流砂に完全に沈むことはないからだが、その状態で流砂から抜け出すことは困難のようで、低体温症、餓えなどで死に至る危険があるそう。イギリスを訪れる方はくれぐれもご用心いただきたい。