泉房穂氏、万博問題巡り 橋下徹氏の「明石のイベント中止してから否定を」注文に指摘「論点ずらさずに」

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
泉房穂氏
泉房穂氏

 兵庫県明石市の前市長・泉房穂氏が15日、X(旧ツイッター)を更新。会場建設費の倍増などが問題になっている2025年開催予定の大阪・関西万博を巡り、中止や縮小開催などを訴えてきた自身に対して、Xで反論した元大阪市長の橋下徹氏に向けて「論点をずらさずに」と註文した上で、提示した3点の質問に対する見解を求めた。

 橋下氏はこの日、Xに「自分たちがやるイベントは無駄ではなく、他人がやるイベントは無駄だというのは典型的なダブルスタンダード。大阪万博のイベント性自体を否定するなら、まず明石市のイベントを全て中止にしてから。また予算額が問題だというなら、何を基準にするのかの指摘をするのが行政経験者としての役割」「明石市の予算規模であそこまでのイベントをするなら、国家予算や大阪府市予算の規模からして大阪万博予算くらいのお金はかけることができる。また兆円単位の経済効果を導く事業をやるのも大阪府市という大都市行政の役割。明石市の基礎自治体とは役割が違うことも認識していただきたい」と連続投稿し、泉氏の発言に異議を申し立てた。

 こうした橋下氏の主張を受け、泉氏は「『①350億円リングの必要性』や『②国民負担が2倍になったこと』や『③中止や縮小開催の政治決断の是非』が論点であって、イベント性や当初予算額の妥当性を問題にしているわけではない」と指摘。その上で、「論点をズラさずに、まずは上記3点につき、真正面から見解をお述べいただきたい。よろしくお願いします」と〝同じ論点〟でのやりとりを求めた。

 共に地方自治体の首長経験者である60歳の泉氏と54歳の橋下氏は旧司法試験合格による司法修習生の同期で、いずれも弁護士でもある。泉氏は13日のX投稿で、元大阪府知事&大阪市長として万博を推進してきた経緯のある橋下氏に「『万博の中止か縮小開催』を促してみては」と提言していた。

 それに対し、橋下氏は15日の投稿で「僕の役割は言い出しっぺとして、大阪万博を成功させるための問題点の指摘と世間が誤解してることに対して説明すること」「万博を無駄だと感じている人の感覚は否定しない。ここは感覚の違い。予算額についても精査は必要だが、経済効果や少子高齢化時代を乗り越えるためのソリューションを集める意義を考えれば無理に縮小する必要はない。ここは行政をやっていたのなら感情的な批判ではなくフェアな批判をしてもらいたい」と反論。そこを発端として、「否定するなら、まず明石市のイベントを全て中止にしてから」~という一連の投稿に至った。

 橋下氏は同件に関するX連投の最後に「もちろん、6ヶ月後に全て撤収することを前提とした会場設営方針になっていないという指摘はその通りだと思う。大阪万博の関係者が今後最も意識しなければならないところ。またリンクについて国民にとって必要というのは強弁。万博を不要と考える国民はたくさんいる。ここは国民の生活に必要不可欠なものではないが、関係者で協議した結果万博のモニュメントとして必要だと考えた。無駄だという声があることもしっかり認識する。という説明にすべきだった」と〝反省点〟も挙げていた。

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