アカデミー賞俳優トム・ハンクスが、許可を出していない自身にそっくりなAI画像がコマーシャルに使用されていることを警告した。トムは歯科治療保険の宣伝に登場するAIで作られた自身にそっくりな画像がフェイクであることを伝えている。
トムはインスタグラムにその宣伝からのスクリーンショットを投稿「警告!!AIバージョンの僕が使用された歯科治療保険の宣伝のビデオがある。僕は、全く関係していない」とキャプションを綴っている。
そんなトムは以前、AIに対する懸念について、『アダム・バクストン・ポッドキャスト』に出演した際、こう語っていた。「私の顔や声、全ての人のそれは知的財産で、その法的影響を考えるためにあらゆるギルド、機関、法律事務所で議論が行われている」「今、本当に可能性があるのは、もし私が望めば、(AIを使って)32歳の私が出演する7本の映画のシリーズを永遠に作れるということだ」「AIやディープフェイク技術によって、誰でも何歳でも自分(の若い時)を再現できるようになった。私は明日バスに轢かれたらそれで終わりだけど、パフォーマンスは延々と続けることが可能なんだ」「AIやディープフェイクによる理解の外に、それが私ではないことを伝えるものは何もないだろう」「そして、ある程度、本物そっくりのクオリティを持つことになりうる。それは確かに芸術的な挑戦であり、また法的な挑戦でもあるんだ」
またAIで生成された自分のバージョンが、通常では選ばないようなプロジェクトに出演する可能性を示唆したトムは、観客が本物の自分でないことを気にするとは思わないと主張、「間違いなく、人々は(AIであることを)見分けることができるだろうが、問題は観客がそれを気にするかどうかだ。気にしない人もいるし、その区別がつかない人もいるだろう」と続けた。