18年ぶりの〝アレ〟に向けて首位を独走する阪神タイガース。毎年、開幕直前に「日本一早いマジック点灯式」を行う兵庫県尼崎市の尼崎中央三丁目商店街も、徐々にボルテージが上がっているはず。試合がなかった28日、雰囲気を確かめようと足を運んだ。
同商店街では残り試合数「143」からマジックをスタートさせるが、今月16日にマジック「29」が点灯すると翌17日には〝本物〟にチェンジ。27日は巨人に敗れ、連勝は6でストップしたものの、現在「21」が掲げられている。
70年営業している玩具店の店主(68)は「もうここまできたら、ほぼ1位通過でしょう。あとはクライマックスシリーズがどうか」と心配する。創業明治29年とお茶の老舗の園主(68)も「割と慎重に粛々と応援しています。好調なので安心している半面、クライマックスを含めて何があるか分かりませんから」と控えめだった。
同商店街振興組合の寺井利一理事長(62)も「間違いはないと思いますが、ひょっとしたらと思うと…。浮かれてはいません」と慎重な姿勢。2008年、10年とマジックを点灯させたものの、巨人、中日にそれぞれ優勝を許している。2021年も最後までV争いをながら、ヤクルトの前に涙をのんだ。
「今まで準備をしてパーになったこともあるので」と寺井理事長は苦い過去を振り返りながらも「(マジックが)ゼロになったらセールをします。ここまで来たらそろそろ動かないと」と、その瞬間に向けて準備を整えていく構えだ。「日本の景気のためにも。機は熟していると思います」と期待を込めていた。