チャールズ国王の戴冠式を記念して、ジェームズ・ボンド小説の新刊『オン・ヒズ・マジェスティ-ズ・シークレット・サービス』が出版される。「007」シリーズで知られる故イアン・フレミングの作品を管理するイアン・フレミング・パブリケーションズが、故エリザベス女王がタイトルに入った『007 女王陛下の007』の発売から60年が経過した現在、同シリーズの新たな作品を発表する。
「ヤング・ボンド」シリーズを手掛けてきたチャーリー・ヒグソンによる新作で、国王の戴冠式を妨害しようとする計画を阻止する任務を命じられた現在のボンドの姿が描かれるという。ヒグソンは新作について、こう話している。
「イアン・フレミング・パブリケーションズが、1カ月より少し前に、大人向けのボンドの話を書くアイディアを打診してきた時には、とてもワクワクしました。5月の戴冠式に間に合わせないといけないと気づく前までは。これほどの短時間で書いて準備するというのは、ボンドのミッションと同じく、緊張感に溢れ心臓がドキドキするものになるのは分かっていました。しかし、もちろん、実際誰かに撃たれるということはありませんが」
『オン・ヒズ・マジェスティーズ・シークレット・サービス』は、5月6日のチャールズ国王の戴冠式の2日前である同月4日に発売予定となっており、収益からの印税全額が、恵まれない環境で育つ子供達の読み書き能力の向上を目指すイギリスの慈善団体ナショナル・リテラシー・トラストに寄付される。