お笑いコンビ・ダイヤモンドM-1決勝進出は「いぬのおかげ」だった 最下位の予感もあった!?

中江 寿 中江 寿
ダイヤモンドの野澤輸出(左)と小野竜輔
ダイヤモンドの野澤輸出(左)と小野竜輔

 お笑いコンビ・ダイヤモンドの野澤輸出(36)と小野竜輔(32)がこのほど、よろず~ニュースの取材に応じ、同期の仲間や「M-1グランプリ2022」に対する思いを語った。

 2017年にコンビを組んでから毎年「M-1グランプリ」に出場。1回目は2回戦敗退、翌年から4回連続で準々決勝敗退だったが、昨年は初めて決勝進出を決めた。小野は「M-1へ向けて、初めて(ネタを)詰めたりとか、いろいろやりましね。それが良かったんだと思います」と要因を挙げた。

 2020、2021年と手応えはあったが、最後まで進むことができなかった。今度こそはとの気持ちで、昨年は例年以上にM-1へ心血を注いだ。ネタ作りは基本、野澤が担当。何かを変えようと、これまではネタが完成したら手直しをすることはなかったが、話し合ってとことん練り上げた。

 また、仲良しで同期のお笑いコンビ・いぬが「キングオブコント2022」で決勝進出を果たしたのも大いに刺激となった。ニューヨーク、鬼塚トマホーク、おかずクラブ、横澤夏子、マテンロウ、デニスなど早くから売れっ子になった同期も多数いる。野澤は「同期でエリートじゃない仲間で固まっていたんですけど、〝いぬもそっちに行くのか、俺たちも行かなければ〟と思いました」と闘志に火が付いた。小野も「いぬの存在はでかいですね。いぬのおかげです」と笑った。

 準々決勝の壁を乗り越えると準決勝も突破。しかし、決勝では最下位に終わった。ネタ順は9組中7番目。4番目のロングコートダディ、5番目のさや香、6番目の男性ブランコとウケた組が続いた後に出番が回ってきた。小野は「ちょうど沈みかけるなと。〝来るな!〟と思いましたけど、(出番を)引かれちゃいましたので、そこから切り替えました」と苦笑い。野澤も「半々でしたね。もしかしたらウケるかなとも思いました」という微妙な気持ちで舞台に向かった。

 「M-1をずっと見ていて、でかい盛り上がりは2組か3組しか続かないイメージなんですよ」。小野の予感は的中した。ネタが全く受けない。何とか立て直そうと声を張り上げたりしたものの、笑いの渦が起こることはなかった。

 最下位を覚悟しながらも、実際に結果が出た瞬間は悔しさがこみ上げた。「最下位というよりも、結局、ウケていなかったので。滑ったことがまず全て」と野澤。小野は「あこがれの舞台で、こんなに滑るのかと。緻密に作り上げたのに滑ってたので、一番きついですね」と思い出していた。それでも、2人は「口をそろえていい経験だった」と前向きにとらえていた。

 M-1ファイナリストになったことで、仕事量は増えた。これまで呼ばれなかった劇場から依頼が来るようになり、全くなかった営業の声もかかるようになった。4月12日はネルソンズ、ゆにばーす、ダンビラムーチョ、オズワルド、コットン、ケビンスらと東京・渋谷ヨシモト∞ホールで開催しているネタとコーナーの本公演「ワラムゲ!」を大阪・NGKで初めて開催する。

 M-1には出られる限りは挑戦を続ける。野澤は「リベンジしたいですね」と雪辱を誓えば、小野も「前年度最下位から、優勝したらかっこいいですね」と前を向く。ダイヤモンドは目指す大舞台で輝きを見せる。

 ◆ダイヤモンド NSC東京校15期生の野澤輸出とNSC大阪校32期生の小野竜輔が2017年に結成。2021年『ぐるナイおもしろ荘2021』優勝。M-1グランプリはコンビ結成年から6年連続出場し、昨年2022年に初めて決勝進出した。渋谷ヨシモト∞ホールを中心に活動している。

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